ジョージ・キューカー監督の見事な恐怖心理描写!
ストーリー:ガス燈の灯る、霧の都ロンドン。育ての親で有名歌手の叔母が何者かに殺され、遺産を相続したポーラ(イングリッド・バーグマン)。留学先で出会った音楽家のグレゴリー(シャルル・ボワイエ)と結婚し、死んだ叔母の家で暮らし始める。それからと言うもの、物忘れや盗癖が目立つと夫に指摘され、ガス燈までも奇妙にちらつくようになる。ポーラは自分がおかしいのではないかと思い込み、不安に苛まれるように・・・。
出演:シャルル・ボワイエ、イングリッド・バーグマン、ジョセフ・コットン、メイ・ウィッティ、アンジェラ・ランズベリー、テリー・ムーア
★★★★★ イングリッド・バーグマンの卓越した美しさと演技力が光る映画
オープニングで、「庭の千草」の歌が始まり、突如、衝撃的な音楽に代わる。イングリッド・バーグマンが演じるポーラの叔母が「庭の千草」を歌っていたが、突如、殺されたことを暗示する。事件を忘れるべく、ポーラがロンドンからイタリアへ歌を学びに行く出立で、部屋のガス燈が消される。ジョージ・キューカー監督は最初の入りから素晴らしい。妻が正しいのか、それとも夫が正しいのか。あちこちに漏れるヒント。果たしてどうなっていくのか、ハラハラしながら見守ります。ガス燈が明るくなった時は、さあどうするか、ドキドキします。イングリッド・バーグマンは台詞だけでなく、歌と踊りも魅せてくれます。歌劇「もうもり」を口ずさみながらの円舞は華麗です。霧ににじんだロンドンのストリートがモノクロに焼き付いています。ストリートの近くを照らすガス燈、少し外れると真っ暗闇になるのが印象的でした。
★★★★☆ イングリッド・バーグマンが本当に美しい!
『カサブランカ』で、初めてイングリッド・バーグマンを観たとき、「なんて美しい女優さんなのだろう」と、スクリーンに釘付けになったことを憶えている。この作品でも、彼女の美しさに目を奪われたが、狡猾な夫(シャルル・ボワイエ)に、破たん寸前まで、じわじわ追い詰められていく妻ポーラを演じ、オスカーを受賞した熱演にも引き込まれた。てっきりヒッチコック監督作品だと思っていたのですが、今日、ジョージ・キューカーという監督だということに気づき、ビックリ。耳が遠いエリザベス、もう一人は尻軽なメイドという設定も、サスペンスを盛り上げている。『第三の男』のジョゼフ・コットンも出演していたのですね。
作品の詳細
作品名:ガス燈 |
原作名:Gaslight |
監督:ジョージ・キューカー |
脚本:ジョン・ヴァン・ドルーテン、ウォルター・ライシュ、ジョン・L・ボルダーストン |
公開:アメリカ 1944年5月4日、日本 1947年6月3日 |
上映時間:114分 |
制作国:アメリカ |
製作費:200万ドル |
興行収入:460万ドル |
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