ドラマ

地上より永遠に

アカデミー賞で作品賞など8部門の大量受賞をなしとげた、群像メロドラマ大作

ストーリー:1941年夏、ハワイ。若い二等兵プルーイット(モンゴメリー・クリフト)は、オアフ島にある米軍の兵営に配属される。ボクシングに夢中の上官ホームズは、プルーイットがリングに立った経験があることを知り、試合に出場すれば下士官に出世させると約束する。だがプルーイットはかつて試合で友人を失明させたという後悔から自らにボクシングを禁じており、これを断わってしまう。彼を反抗的な若造と思い込んだ上司は、部下たちに彼への嫌がらせを命じ・・・。

出演:バート・ランカスター、モンゴメリー・クリフト、デボラ・カー、ドナ・リード、フランク・シナトラ、フィリップ・オーバー、ミッキー・ショーネシー、アーネスト・ボーグナイン、ジャック・ウォーデン、ティム・ライアン

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ しみじみ。。

組織内の矛盾、荒廃、投げ遣り、生き抜く力、卒のなさ、酒への耽溺、すれ違う愛情。改めてジンネマン作品に心を打たれました。しみじみとしました。永遠に呪われた集団であっても祝福あれ、と深い意味をこめた名作。近年、この作品ほど分かり易く組織の矛盾を描いた作品はないのではないでしょうか。

★★★★☆ 歴史の転換点に至る漠然とした不安、頽廃感を描く、

有名なバート・ランカスターとデボラ・カーの波打ち際のラブシーン、映画史上の名場面のひとつであろう。太平洋戦争前夜のハワイ、アメリカ軍隊内部の、妻たちも巻き込んだ様々な人間模様を描いた作品。見えない大きな歴史上の転換点に向かっていく途上の、何か漠然とした不安と倦怠そして頽廃感、そんな気分が色濃く漂うなか、いじめ、不倫、意地の張り合い、そんなドロドロの人間模様がひとつの収束、開戦=真珠湾攻撃へとなだれ込んでいく。ちなみに、「ゴッド・ファザー」に描かれている、下り坂の歌手がマフィアに泣きついて無理矢理ハリウッド大作の役を獲得するという話は、まさにこの作品ことであり、その歌手とは誰あろうフランク・シナトラであるのは有名な話。確かに、敵役のアーネスト・ボーグナインにいじめ殺される意地っ張りのGI役は、彼にぴったりのはまり役であり、めでたくアカデミー助演男優賞に輝いている。モンゴメリー・クリフトは、あの端整な顔立ちでボクサーというのにはちょっと無理があるかも。そしてデボラ・カー、彼女を大根女優という人もいるけれど、劇中ランカスター相手に見せる恋する女のひたむきな表情の彩、この人、大根なんかでは決してありません。

作品の詳細

作品名:地上より永遠に
原作名:From Here to Eternity
監督:フレッド・ジンネマン
脚本:ダニエル・タラダッシュ
公開:アメリカ 1953年8月5日、日本 1953年10月18日
上映時間:118分
制作国:アメリカ
製作費:170万ドル
興行収入:3000万ドル
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