『失はれた地平線』『チップスさん左様なら』のジェームズ・ヒルトン作の小説の映画化
ストーリー:1918年、中部英国メイブリッジの病院に記憶を失った病兵スミス(ロナルド・コールマン)がいた。11月11日休戦の日、スミスはメイブリッジの町に迷い出て、旅まわりのショーの踊り子ポーラ(グリア・ガースン)と出会う。ポーラはスミスの病気を治してやるために、ショーをやめて、デヴォンの田舎に落ち着く。スミスは記憶こそ回復しないが、健康を取りもどしたので、今は相愛のポーラと結婚し、一子をもうける。ある日スミスは寄稿している新聞社の呼び出しでリヴァプールへ行くが、交通事故で頭を打ってしまう。そのために彼の記憶はこつ然とよみがえったがフランス戦線以来現在までの3年間の記憶を失った。彼は不審に思いつつも、自分すなわちチャールズ・レイナーの家、サレイのランドム・ホールへ帰る。ちょうど父の葬儀のあった晩で、翌日父の遺言状が開封され、チャールズはランドム・ホールの主人となる。やがて兄に代わってレイナー商会主となり、 実業界に雄飛する。この間にポーラは子供を失い、スミスがレイナーであることを知る・・・。
出演:ロナルド・コールマン、グリア・ガースン、フィリップ・ドーン、スーザン・ピータース、ヘンリー・トラヴァース、レジナルド・オーウェン
★★★★★ 純愛だなぁ・・・
映画ばっかり観ていると現代の灰汁の様なものが心の底に澱のように溜まっていく、特に背徳や裏切り暴力、失望絶望そうした現実を決して無視出来ないから映画の中にももっと酷い景色を求めて「これよのは増しだ」って思っている自分が居る。だが、こうした古き良き映画を観ていると主人公が如何に礼節を持って全てに接しているかが判りそれは自分を鉄壁に守る事に繋がる、つまり礼節こそ完璧な武器なのだと感じさせる。ただ、此れは如何に甘い考えであるか判って言っているのだが、それでも尚、紳士と淑女の純愛はこんなにも美しいものかと心の澱が幾分消えていく感覚を覚える映画だ。現代人は相手を如何に欺くか、如何に搾取するか、如何に優位に立つかそればかりを考えて居るが、昔の映画を観ると逆に新鮮であり鮮明な生き方とはこういう生き方だったと改めて感じるのだ。
作品の詳細
作品名:心の旅路 |
原作名:Random Harvest |
監督:マーヴィン・ルロイ |
脚本:アーサー・ウィンペリス、ジョージ・フローシェル、クローディン・ウェスト |
公開:アメリカ 1942年12月17日、日本 1947年7月29日 |
上映時間:125分 |
制作国:アメリカ |
製作費:120万ドル |
興行収入:810万ドル |
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