血も暴力シーンも登場せず、圧倒的な緊迫感が支配するクライムサスペンス!
ストーリー:敬虔なメノナイト教徒が暮らす、カナダの小さな村に殺人事件が起きる。身元不明の若い女性の全裸死体が湖畔で発見された。地元警官のウォルター(ピーター・ストーメア)は通報してきたのが、別れた恋人リタ(ジル・ヘネシー)だと知って驚愕する。彼には過度の暴力行為でトラブルを起こした暗い過去があった。ウォルターは改心して、人生をやり直そうとしていたが・・・。
出演:ピーター・ストーメア、マーサ・プリンプトン、アーロン・プール、ジル・ヘネシー、ジャッキー・バロウズ、アリ・コーエン、ステファン・エリック・マッキンタイヤー、トレント・マクマレン、アレクサンドリア・ベノワ
★★★★★ じっくりと向き合いたくなる映画
敬虔なノメナイト教徒が暮らすカナダの小さな静かな村で全裸の若い女性の遺体が発見され、捜索を開始したウォルター。通報してきたのは元恋人で、ウォルターには暴力をふるった過去が・・・。2010年カナダ映画、75分と短めですが。いやいや、なかなかどうして、重厚な映画です。“2011年の注目すべき映画監督10人に選らばれたカナダの新鋭エド・ガス=ドネリーの才気とセンス”。“一滴の血も、過激な暴力シーンもでてこない。ひりつくような緊迫感で展開する第一級のクライム・サスペンス” ジャケ裏にある通り、素晴らしかったです。説明臭さなど、微塵もなく役者の演技一つ一つが見所です。この作品のもつ空気にはじっくりと向き合いたくなりました。時おり入る音楽も効果的。真相知りたくて、ページをめくるのがもどかしくなるタイプの推理小説とは正反対の映画といえば伝わるでしょうか。外国映画によくあるお前には黙秘権がある、みたいな野暮なシーンは出てきません。謎解きを楽しむ類いの映画ではありません。鑑賞のさいにはじっくりとひたってみてください。
★★★★☆ ピーター・ストーメアはすごい
タイトルや作品紹介から受ける印象としては、『ツイン・ピークス』のような特殊な街での女性の殺人事件を、過去に問題を起こした警察署長が、閉鎖的な街に戸惑いながら捜査というイメージを受けますが、そういう純粋なミステリー映画とは違います。ピーター・ストーメア演じる、かつて暴力事件を起こしたと思われる警察署長(事件そのものについては人をぼこぼこにしているような映像は出てきますが、直接的な説明はなされません)が、洗礼を受けて自分を変えようとする中で、殺人事件をめぐる出来事や、家族との関係で、それが揺らぐエピソードが続き、彼自身が試練を受けていく中で、事件はどう解決し、彼への試練はどういう結末を迎えるのかということが描かれます。正直エンタメ性が高いとはいいがたく、劇的な展開が用意されているわけではないのですが、見た後の何とも言えない余韻は個人的には気に入っています。宗教色が強く日本人にはわかりにくいという声もあるようですが、どうなんでしょう?個人的にはそこまでという印象なのですが・・・。最後になりますが、この映画で最大の衝撃はピーター・ストーメアです。様々な映画で悪役で登場するいわゆる名バイプレイヤーなのですが、こんな顔だっけと初見ではかなり驚きました。様々な映画に出ているので「これ」と紹介しにくいのですが、キアヌ・リーブス主演の『コンスタンティン』を見た人は、ルシファーの役の人だと知れば絶対驚くこと請け合いです。
★★☆☆☆ カッコイイタイトル思いついた段階で全てが終わったようです
なんらかのプロパガンダとして作ったのであれば、教団のビデオとして我々の目に触れないでいて欲しかったですね。ほんとにいくらでも、いっくらでもドンデン返しでもトリックでも伏線でも入れれる内容ですが、すんごいプレーン。味付け一切無しの無添加宗教ビデオ。殺人事件は完全にストーリーの添え物(もはや無くても問題なし)であり、主人公の入信がテーマです。観ててずーっとツマンナイから途中でやめても良かったのですが、さすがに何かあるだろうと。映画なんだから。まさか、そのまま終わるわけは・・・。
作品の詳細
作品名:スモールタウンマーダーソングズ |
原作名:Small Town Murder Songs |
監督:エド・ガス=ドネリー |
脚本:エド・ガス=ドネリー |
公開:アメリカ 2011年5月26日 |
上映時間:76分 |
制作国:カナダ |
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