ドラマ

ウォール・ストリート

この2時間は、あなたの資産になる

ストーリー:2001年、8年の服役を終えたゴードン・ゲッコー(マイケル・ダグラス)。カリスマ投資家の面影は消え、すっかり過去の人と成り果てていた。そして2008年、ウォール街の若き金融マン、ジェイク(シャイア・ラブーフ)の会社が突然破綻した。心の師である経営者は自殺し、ジェイク自身も資産を失ってしまう。それが金融業界の黒幕ブレトンの陰謀だと知ったジェイクは、復讐を誓い、ゲッコーに助言を求める。しかし、ゲッコーはジェイクの最愛の恋人ウィニーの父親でもあった。ゲッコーは絶縁状態のウィニーとの仲を取り持つことを引替条件に、ジェイクと手を組むことに同意するが・・・。

出演:マイケル・ダグラス、シャイア・ラブーフ、ジョシュ・ブローリン、キャリー・マリガン、イーライ・ウォラック、スーザン・サランドン、フランク・ランジェラ、オースティン・ペンドルトン、ヴァネッサ・フェルリト

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 悪人が善人になる、時代の流れ。じじいになってもゲッコーはかっこいい。

昔悪人だった人が、なぜかモラルを解く。本人の懺悔かもしれないが、これも時代の流れなのでしょうか。ゴードン・ゲッコーは腕利きのトレーダーで、インサイダー取引など危ない橋を渡りながら巨万の富を築くが、最終的には犯罪を犯してしまい、刑務所に入る。本編は彼が刑務所から出所するところから始まる。所有品の返却のときに、超時代遅れの携帯電話を受け取るシーンは最高。彼とほぼ絶縁状態となった実の娘と、その彼氏のトレーダー。父と娘の彼氏との掛け合いも良い。じじいになって無一文になったかに見えたゲッコーは、隠し資産を上手に引き出し、トレーダー界に復帰する。「チューリップバブル」の教訓を肝に銘じながら。本編を見る前には、前作を見ることを強く推奨します。

★★★★★ パワーアップしたゲッコーの魅力とマネーゲームの非情な世界再び

この作品を完全に楽しむためには、前作の鑑賞が必須です。今回は2008年のリーマンショックから膨らんでいくストーリーです。刑務所を出所後、戦うための資金を得るまで計画的に世評と他人を利用し作戦を遂行していくところにゲッコー(マイケル・ダグラス)のスゴミを感じます。途中、前作の主人公チャーリー・シーンが出てきますが、彼から発せられる言葉に唖然とさせられるでしょう。勝者から敗者へ転落しまた他人を蹴散らし勝者となる事の価値とはそのゲームに魅せられた者にしか理解できないのかもしれません。(私なんか、宝くじで1億円当たれば、もうそれで十分だと思ってしまいますが)「上流階級」や不動産販売関係の婦人達がビジュアル的に醜くく描かれているのも良い意味での監督の悪意を感じます。シャイア・ラブーフとその婚約者が、ゲッコーを信頼し裏切られさらに・・・ラストもとても良いバランスで終わり、これでまたゲッコー信者が増えるかもしれませんね。

★★★★☆ やっぱり、お金は人の心を癒やすよね

オーリバー・ストーン監督は前作『ウォール街』は投資業界で踊る主人公たちを喜劇的に描いていたけど、本作のラストはやっぱりお金は役に立つっていう感じでハッピーエンドだった。監督も歳をとってお金のありがたみがわかったんだろうと思う。投資で稼いだお金も、汗水たらして稼いだお金もお金と変わらず大切に扱わないといつのまにかお金が主人になってしまうということだ。

★★★☆☆ ラストに響く安っぽいバラード

近年では全世界にリーマン・ショックをもたらした金融街、ウォール・ストリートを舞台に金融の仕組みをあやつる証券マンの浮き沈みをタフネスに描いたオリバー・ストーンのこの力作。本作は87年の、あの「ブラック・マンデー」の年に公開された作品である。その点を忘れてはいけない。そこがこの作品凄さのすべてである。日本ではまだ証券金融というものが紙くず同然の危ういものということなど、だれもご存じなかったころである。重厚な幾重にもめぐらされたドラマの展開は見るものを飽きさせないだけの緊張感をはらんでいるが、さて見終ってみるとラストに響く安っぽいバラードはなんなのかという、ちょっと拍子抜けする感あり。力作なだけに民主主義社会における資本主義経済とは、「お金があっても、あなたは貧しい」というセリフを吐かれてしまう、それだけのものなのか、また家族とはその構成員の一人一人にどれほど感性の相違と人間的な憎しみとわだかまりがあったとしても、一言詫びを入れることで溶解してしまうものなのだろうか。マイケル・ダグラスとキャリー・マリガンの父と娘の関係、またキャリー・マリガンと亭主たるシャイア・ラブーフの関係。その仕組みの背景に大金が流れてゆく。それが現代社会であるというのがオリバー・ストーンの言いたいことなのだろうか? もう一度、あるいは何度か見直してみると彼の言いたいことがはっきりわかるようになるかもしれない。ともかく正直なエンターテインメント大作である。

作品の詳細

作品名:ウォール・ストリート
原作名:Wall Street: Money Never Sleeps
監督:オリバー・ストーン
脚本:スティーヴン・シフ
公開:アメリカ 2010年9月24日、日本 2011年2月4日
上映時間:127分
制作国:アメリカ
製作費:7000万ドル
興行収入:1億2700万ドル
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