ドラマ

21グラム

命が消えるそのときに、人は21グラムだけ軽くなる

ストーリー:ポールは余命一ヶ月と宣告され、唯一の治療法である心臓移植の順番を待つ身。ジャックは過去に罪を犯した彼は信仰に没頭することで心の平穏を保ち、2人の子供と妻と質素に暮らす。クリスティーナはドラッグに依存していた時もあったが、今は優しい夫と2人の娘と幸せな生活を送っている。全く交わりのなかった3人の人生が、ジャックが起こした交通事故で交差する。クリスティーナは家族を失い、ジャックは神への信仰を無くし、ポールは待ち望んでいた心臓を得た。1つの心臓に引き寄せられ、出逢うはずのない3つの運命が絡まりだす。それぞれが失い、求めた21グラム。それは絶望の果ての希望の物語・・・。

出演:ショーン・ペン、シャルロット・ゲンズブール、ナオミ・ワッツ、ダニー・ヒューストン、クレア・デュヴァル、ベニチオ・デル・トロ、リュー・テンプル、ケヴィン・チャップマン、デニス・オヘア、ポール・カルデロン

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 実は気付けば世の中には悪い人ってそんなに多くないかも

主要な登場人物の全てが辛い苦難にあがき耐え忍び酒やドラッグに逃げたり、日々を懺悔の念で過ごしたりと何とも重く悲しい映画です。ですが皆は他人を傷つけたりせず自分を傷つける事で誤魔化したりする様な悲しいけれども心の優しい人たちばかりでした。口でこそ復讐を叫んだりする事もありますが、そんな事をしても何の意味もない事をちゃんと理解している聡明さも持ち合わせていました。いつか生き続けていれば痛みは残るかも知れないが傷はいつかは癒えるのかも知れないと少し希望が見える様な・・・。

★★★★★ 予想できない展開

この監督の作品はほかに『バベル』を観ていた。大人向けの監督である。世の中はいつもハッピーエンドばかりではない。そして時系列通りには物語は展開しない。しかし・・・この物語の展開は悲しい。ちょっと悲しすぎる。それでも引きこまれた。観賞後に深い感情に包まれた。後あとまで心に残る作品。人間の悲哀を感じる。人間の死、と後に残された者、罪、神、憎悪、悲しみ、愛情、意図せぬ悲劇―こういった骨太のテーマがある作品。

★★★★☆ 面白かった

ショーン・ペンの悲しそうな目が終始印象深かったです。家族を失ったクリスティーナは勿論、更生しようともがいていたジャックも被害者のように見えました。自分だったら耐えれるか、乗り越えられるのか考えてしまいました。

★★★☆☆ ★不思議な空間を作り出す作品★

とにかく時間軸がバラバラに描かれているので、最初はかなり混乱する。この手法は小説などでよく使われるが、映像作品でここまで徹底的に用いた例は余り無いと思う。自分は根気が無い方なので、難解なパズルを解くような構成に疲れ、途中で見るのを止めようかと思ったほど。しかし作品半ば過ぎから段々と引き込まれ、見終わった後には不思議な気持ちに襲われた。まさに制作者の術中にはまったのだろう・・・内容的には、一つの移殖される心臓を中心に、3人のそれぞれのストーリーを絡ませたものだが、刻々変化する3人の心理状態と、地獄に引き込まれて行く様子を、巧みな手法と演技で見事に伝えている。またナオミ・ワッツの演技が素晴らしく、絡みのヌードシーンもあるので、彼女のファンは必見だろう。

★★☆☆☆ 期待していたが・・・

『アモーレス・ペロス』を先に見ていたので、この監督がどんな作品をつくるか期待していたが、期待はずれだった。映像技法は『アモーレス・ペロス』と全く同じ。音楽も同じような曲がかかっていた。なにより一番がっかりだったのが、主人公の3人が単純明快な人間ばかりだったことだ。悲しいときに泣く人間ばかり集めたようだ。深さがない。唯一救いだったのは役者さんの演技がうまかったこと。この監督は単なる技巧派なのかもしれない。

作品の詳細

作品名:21グラム
原作名:21 grams
監督:アレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥ
脚本:ギレルモ・アリアガ
公開:アメリカ 2003年11月21日、日本 2004年6月5日
上映時間:124分
制作国:アメリカ
製作費:2000万ドル
興行収入:6000万ドル
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