ドラマ

スリング・ブレイド

ビリー・ボブ・ソーントンが監督・脚本・主演を兼ね、アカデミー脚色賞に輝いた野心作

ストーリー:母親の浮気現場を目撃し、母とその相手を殺害した知的障害者のカール(ビリー・ボブ・ソーントン)。25年間の精神病院生活を終え、故郷の町に帰ってきた彼は、そこで父親のいないフランク(ルーカス・ブラック)という少年と親しくなる。だが少年の母親が恋人の暴力に悩んでいる姿を見た時、彼の中である決意が芽生える・・・。

出演:ビリー・ボブ・ソーントン、ルーカス・ブラック、ナタリー・キャナディ、ドワイト・ヨアカム、J・T・ウォルシュ、ロバート・デュヴァル、ジョン・リッター、ジェームズ・ハンプトン、ジム・ジャームッシュ

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 哀しく、やるせなく、素晴らしい

この映画にはすっきりとした晴天のシーンが全くない、毎日が薄暗くはっきりしない曇天の下で過ぎて行く。そしてそこにはあらゆる悲しみがある。暴力、貧困、障害、虐待、自殺、錯綜、そして殺人、語られることも悲惨の極みを尽くしたものだ。貧困に喘いで自殺した男、泥酔した父に頭を蹴られて障害を負った男、無理矢理早産させられ、庭の隅に埋葬される赤児。しかしそれらのいずれもが、何のぎらついた演出もなく、あまりにも淡々と語られるがゆえに、いっそうの重みをもって感じられる。そしてそれらを日常の中に極めて素直に捉える主人公二人の目線があまりにも切なく、美しい。ほんの、ほんのわずかに明るい空、曖昧な輪郭で光る太陽の中で主人公は最後の哀しい決心をする。それは彼が求めて得られず、なろうとして届かず、しかしそうすることでしかそれを表せない。『父性』の証ともなる行為だった。どこまでも哀しい内容であるにもかかわらず、感極まることなく、落ち着いた説得力をもった演出が素晴らしい。

★★★★☆ お薦めです☆

生まれつきの精神傷害を持ち、少年時代に殺人を犯した男が故郷の街に帰ってきた。しかし彼は善良な心の持ち主であり、父親を失い、母親と暮らすある少年と友情を深めていく。しかし母親の男の悪意が男の心を揺さぶりはじめる・・・。感動作品としてだけではなく、善と悪についてさりげなく考えさせられた作品でした。お薦めです。

作品の詳細

作品名:スリング・ブレイド
原作名:Sling Blade
監督:ビリー・ボブ・ソーントン
脚本:ビリー・ボブ・ソーントン
公開:アメリカ 1996年11月27日、日本 1997年12月20日
上映時間:135分
制作国:アメリカ
製作費:120万ドル
興行収入:3400万ドル
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