女子学生失踪事件が暴き出した欲望と過ちの行方
ストーリー:大学で哲学を教えているエヴァン(ガイ・ピアース)は妻と二人の子供たちと何不自由なく幸せに暮らしていた。ところがある日、一人の女子学生が失踪し、エヴァンの車が失踪現場近くで目撃されたという情報から、刑事がエヴァンに疑いの目を向け始め平穏な生活は一変してしまう。捜査が進む中で、複数の女子学生と浮気を楽しんでいたエヴァンの過去も明るみになる。そんな中、女子学生が遺体で発見され・・・。
出演:ガイ・ピアース、ピアース・ブロスナン、ミニー・ドライヴァー、アレクサンドラ・シップ、オデイア・ラッシュ、クラーク・グレッグ、ジェイミー・ケネディ、フレイヤ・ティングレイ
★★★☆☆ 真実の探求
ジョージ・ハラ「悩み多き哲学者の災難」の映画化です。ピアース・ブロスナンが博士役かと思いましたがマイロ刑事役でガイ・ピアースがバーチ博士役でした。どちらも「ピアース」ですね。少女が行方不明になり現場近くでグレーのボルボの目撃情報があったことからマイロ刑事はバーチ博士を訪ねます。その日バーチは約束に40分も遅刻し車の後部座席からは茶色の毛髪やリップグロスも出てきます。警察は解決に躍起になっていて君を犯人に仕立てると弁護士に言われ「警察の仕業だ」とバーチは言いますが隠していることがあり妻にまで嘘をついていたことがわかります。殺人なのか?遭難なのか?やはり犯人はバーチ博士なのか・・・真実の探求が我々の仕事と言う警察。「真実とは僕が認識している事実」と話すバーチ。記憶や思い込みや認識している事実やあやふやな記憶から作られる真実・・・原題「Spinning Man」でラストのまわし車で回るネズミがバーチや苦悩する人を表しているのでしょう。
★★☆☆☆ つまらなくはないけれど、活字向きかと。
少女の失踪事件が発生。ある教授の車が目撃されていた事から疑われ・・・長い時間をかけて、教授の家族崩壊を描いていく。疑われるだけで過去からささいな嘘や秘密がすべて疑いに変わる。更に考え込んだり妄想した事が現実と曖昧に成ったりするならば、”真実”とは思い込みで如何様にもなると思わせる。それは状況証拠や推理によって誰かを容疑者にする”捜査”そのものも、そう。・・・しかし、映画は答えをひた隠す事で私達に疑問を残させようとした答え「分からない」は、見ている方には残酷だ。映画としてスリリングでも無いし卓越した演出が披露される訳でも無い。明確な答えを期待しているのではないけれど、平凡な作りの映画で苦い気持ちを全編に通じて感じさせられていながら、更に苦く曖昧な答えから複雑な気持ちで終える事に満足はしない。”結果”、そう感じてしまうならいい。でも、そう味わせようと狙っていたなら?私は作り手が何を狙ってこの映画を作ろうとしたのかが分からなかった。どんな気持ちにしたかった?何を悟らせたかった?良い映像、良い演技、そして良い語り・・・しかし作り物のような”映画”に読後はため息しか零れない。
作品の詳細
作品名:ミッシング・レポート |
原作名:Spinning Man |
監督:サイモン・カイザー |
脚本:マシュー・オルドリッチ |
原作:ジョージ・ハラ『悩み多き哲学者の災難』 |
公開:アメリカ 2018年4月6日、日本 劇場未公開 |
上映時間:100分 |
制作国:アメリカ |
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