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人生の晩年を迎え、孤独とそれぞれの事情を抱える老人たちの心の交流を、『愛は静けさの中に』(86)の女流監督、ランダ・ヘインズが温かなまなざしで描く

ストーリー：南フロリダの港町に一人で暮らすフランク(リチャード・ハリス)は、20歳の頃、ヘミングウェイと腕相撲をしたことがあると自慢し、75歳になった今でもトレーニングをしている陽気な元船長。キューバ出身で30年間床屋を営んでいたウォルター(ロバート・デュヴァル)は、お気に入りのウエイトレス、エレーン(サンドラ・ブロック)にベーコンサンドを2つ頼み、1つは昼に公園で食べるのを日課にしている物静かな老人。ある日、公園で少年野球を観戦していたフランクが、クロスワードパズルをしていたウォルターに声をかけたことから正反対の二人の交流が始まる。子供のように裸で川で泳ぐフランクとウォルター、ウォルターがフランクの髪を切り、身だしなみを整えるまでのやり取り、エレーンをとバス停で待つウォルター、そしてフランクが告げたやりきれない寂しさに寄り添おうとする大家のヘレン(シャーリー・マクレーン)の姿・・・。

キャスト：ロバート・デュヴァル、サンドラ・ブロック、シャーリー・マクレーン、リチャード・ハリス、パイパー・ローリー

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★　男の友情

美しい街の風景など、大人のシックなお洒落感がいい。丁寧に撮影されていて愛情こもった作品ですね。じんわり仲良くなっていく過程もおもしろいし、正反対なのに惹かれ合う、許し合える仲間。憧れますね。亡くなった父が床屋で、じーっくり髭を剃るシーンには個人的に泣けました（全然泣けるシーンじゃないです）余韻の残る映画が久しぶりに観られて、よかった。

★★★★★　老いが主題ですが、孤独感の悲惨さはありません。

２人の老人の出会いから別れまで淡々と綴る日々をR・ハリスとR・デュヴァルがお互いにいい味を出し合っています。関係する人物は他に四人の女性達がいますが、C・マクレーンは相変わらずの存在感を発揮しており、サンドラ・ブロックは真面目で控えめな演技がとても魅力的です。フランク（Ｒ・ハリス）が言い寄るいつも映画館で合う小太りのオバサンは誰だか分かりませんでしたが、見終わったあとにクレジットを見て、『ハスラー』でP・ニューマンと共演したとてもチャーミングなあのパイパー・ローリーだとは驚きました。題名の“潮風”はラテン音楽がピッタリのフロリダの海岸沿いの町、明るい日射しの空気感が爽やかに感じます。 “ベーコンサンド” はウォルター（R・デュヴァル）がいつも食べているダイナーのウェートレス（S・ブロック）の作ってくれるサンドイッチ、“ヘミングウェイ” はフランク（Ｒ・ハリス）が愛読している本の著者。老人の毎日に触れ合う女性達とのヒューマンドラマです。いい映画でした。

★★★★☆　大人の映画

とてもゆっくりで静かに時が流れる映画です。歳をとってもいつまでもやんちゃで自己中のフランク役のリチャード・ハリスは、演技としては個人的には特に良かったです　なかでも後半の少年野球の応援シーンでの、泣き笑いのような複雑な表情はとても豊かで名演技です。大人が楽しめる映画だと思います。

★★★★☆　最後まで見て。

孤独な老人男性2人が主人公。性格やこれまでの生き方は正反対だけど親しくなって・・・。正直、途中は飽きる。中だるみしまくり。でも最後に「見てよかった」と思う映画だと思う。

★★★☆☆　結末は予想できる…がラストシーンは美しい

ジジイとババアになった名脇役たちが集う作品。正直、友情がどうとか老いがどうとかいう何かに魅了される映画ではない。『スピード』直前のサンドラ・ブロックが出ているが、誰がやってもいい役なので大した意味はない。ベテランたちの演技には感嘆するが映画そのものはそれ以上でもそれ以下でもない。陳腐な邦題のネタになっているベーコンサンドもちっとも美味そうじゃない。そもそもアメリカは食を描くのがヘタなのでそこにスポットを当てるのが間違いなのだが。原題の「レスリング・アーネスト・ヘミングウェイ」もいったい何の比喩すらもわからない。（何か意味があるんでしょうか？）ストーリーというほどの展開もないし、最後はちょっと驚かされるがほぼほぼ想定内のもの。ただ、ラストのダンスシーンはそれゆえにもの哀しく美しく心に残る。

作品の詳細