一人の若きハスラーの挫折と苦渋、人生の全てを描いた傑作ドラマ!
ストーリー:賭けビリヤードのプロとして生計を立て、その世界で頭角を現わしてきた若きハスラー、エディ(ポール・ニューマン)。ある時彼は、ベテラン・ハスラーのミネソタ・ファッツ(ジャッキー・グリーソン)と呼ばれる男に勝負を挑む。はじめは圧倒的にリードしていたエディだったが、図に乗って酒を飲んだ彼は、老練なファッツに逆転され文無しに。酒びたりの生活を送るようになったエディは、作家志望の女性と出会い、同棲生活を始める。やがて再起をかけて稼ぎに出た彼だが・・・。
出演:ポール・ニューマン、ジャッキー・グリーソン、ジョージ・C・スコット、パイパー・ローリー、マイロン・マコーミック
★★★★★ これを見ずしてポール・ニューマンは語れません
HUSTLERの本来の意味は、ならず者だとかイカサマ師だとか特に賭け事を生業としているヤクザな男を指す言葉なのですが、いまやビリヤードをプレーする人々の代名詞。ビリヤード愛好者たちはたとえどんなに素直で誠実な人柄であったとしてもハスラーの汚名(?)を着せられてしまうのです。すべてはこの映画から始まりました。さらに20有余年後の続編『ハスラー2』で日本中にプールバーブームを巻き起こし、間違った英語のまま世間に広く知られるようになったのです。本作でニューマンはアカデミー賞主演男優賞にノミネートされます。その演技たるや秀逸。宿敵との対決場面における鬼気迫る表情。吹き替えなしのプールシーン。恋人にだけ見せるあどけない甘えた微笑。酒に溺れ、運に見放された男の堕落したさま。場末の撞球場で「教会のようだ」とその静寂を皮肉った呟きにカーレーサーでもある勝負師ニューマンの片鱗が窺えます。ストーリーはきわめて硬派でストイック。ニューマン演じる疾風のエディが巧者ミネソタ・ファッツとの勝負を通じて一流のプレイヤーとして成長していきます。カネと酒と女。それらは絶えず入り乱れ、男たちは不幸と喪失を繰り返すのです。そしてエディは大きな代償を払うことになります。全編に渡って深く重い哀しみが漂います。ただの球撞き映画ではありません。続編のプールシーンはすべてナインボールですが、本作はストレートプール。地味ですが最も奥深く難解なゲームです。日本でも相当な腕前でないかぎり誰もプレーしません。そのようなゲームシーンを多彩なカメラワークで観客を飽きさせずに映し出した本作がアカデミー賞撮影/美術監督・装置賞を受賞したのも頷けます。ビリヤード愛好者のみならず、映画ファンも必見であることは間違いありません。映画史に残る名作です。
★★★★☆ かっこいい
かっこいい。ただ、かっこいい。金を得るだけのチンピラハスラーが、最後はプライドをかける。今の映画には無い、質・テーマ・何度見ても憧れる。若い人にも、見てもらいたいな。CG?脚本?イケメン俳優?タバコ臭い、酒臭い、いい映画です。
作品の詳細
作品名:ハスラー |
原作名:The Hustler |
監督:ロバート・ロッセン |
脚本:ロバート・ロッセン |
公開:アメリカ 1961年9月25日、日本 1962年6月13日 |
上映時間:134分 |
制作国:アメリカ |
製作費:210万ドル |
興行収入:760万ドル |
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