ラブ・ロマンス

リービング・ラスベガス

それはただ一度、の心からの愛だった

男はアル中で女は娼婦。人生に疲れ果てた二人が眠らない街で見つけた、辛く、切ない、ラブ・ストーリー

1996年、アカデミー賞 最優秀主演男優賞をはじめ、各映画賞を総なめにした、『リービング・ラスベガス』。シンプルなボーイ・ミーツ・ガールの物語が、既成のハリウッド映画とは異なる大胆な語り口で映像化され、最高のラブ・ストーリーとなった。どこまでも酒にのめり込むベンを演じるニコラス・ケイジは、パターンに陥りがちなアルコール中毒者の役を独特のセンスで演じ切り、見事にアカデミー賞主演男優賞を手にした。心優しきサラ役を演じるのは『ベスト・キッド』や『カクテル』のエリザベス・シュー。大人の女優として新境地を切り開き、アカデミー主演女優賞にノミネートされた。二人の新鮮な魅力を引き出してみせたのが、『背徳の囁き』のマイク・フィッギス監督。インディペンデント作品ながらも若い才能同士が出会い、息の合ったコラボレーションを見せた結果、メジャー大作をしのぐ中身の濃い映画が生まれたのだ。原作はジョン・オブライエンが91年に書いた自伝的小説で、自身もアルコール中毒だった彼は、映画化権を製作者に売った直後に自殺している。脚色、そして音楽は、フィッギスが自ら担当。スティング、ドン・ヘンリー、マイケル・マクドナルドといった超大物たちの曲も使われ、映画のムードを盛り上げる。また、ビビアン・ウエストウッドが特にサラのために衣装を提供している。主役の二人を中心にドラマは展開するが、『裸のランチ』のジュリア・サンズがサラのヒモ役で登場するほか、多彩なメンバーがゲスト出演している。女優のヴァレリア・ゴリオ、監督のボブ・ラフェリソン、ミュージシャンのジュリアン・レノンやルー・ロウルズ。彼らはフィッギス監督の才能に惚れ込み、本作品に喜んで出演したという。

ストーリー:映画の脚本だったベン(ニコラス・ケイジ)は、ラスベガスへと車を走らせていた。酒びたりの生活で、会社をクビになったのだ。そのとき彼は、死ぬまで酒を飲み続けようと決めていた。ラスベガスに着いたベンは、娼婦のサラ(エリザベス・シュー)と出会う。ベンのモーテルへ行き、心安らぐ時間を過ごすことのできたサラ。愛の予感を感じた彼女はベンの優しく悲しげな面影を求めて再び彼の元へと向かった。サラのフラットに誘われたベンは、そこを”天使の家”と呼ぶ。一緒に暮らそうというサラに、ベンはきっぱりと告げる。絶対に酒をよせと言うな。自分も、サラの仕事に口出ししない。それはそれぞれの立場を納得した上での同居生活だった。しかし、二人の同居は、平穏ではなかった。リゾート・ホテルでは、行動の異常さのあまり、追い出されてしまう。フラットの大家も、機嫌が悪そうだ。次々に行き場を失うベンとサラ。アルコールに蝕まれたベンは、ますます正気を失っていく。ある時、サラが帰ると、ベンが娼婦を連れ込んでいた。激怒したサラはベンに家を去るように言う。また繰り返される孤独な日々。本当は会いたくて、ベンを探しまわるサラ。しかし、彼はどこにもいない。傷心のサラが家に戻ると電話鳴る。聞こえてきたのは愛しいベンの声だった・・・。

出演:ニコラス・ケイジ、エリザベス・シュー、ジュリアン・サンズ、リチャード・ルイス、スティーヴン・ウェバー、エミリー・プロクター、ヴァレリア・ゴリノ、キャリー・ローウェル、エド・ローター、ダニー・ヒューストン、ローリー・メトカーフ、ジュリアン・レノン、ルー・ロウルズ

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★  優しく悲しくふれあいが素敵です。

生きるのに疲れた男と女のふれあいが、とてもゆっくりとした優しい表現で、とても悲しくなります。ニコラスの主演の中では、一番好きです。

★★★★★ これが必要な夜もある

希望よりも絶望の中にいたい、光よりも闇の中にいたい、そんな夜に観たくなります。そんなダメな自分をこの映画は、優しく癒してくれます。それとは別に音楽、映像共に美しく、大人の方も満足されるのではないかと思います。官能的で格好いいシーンが多く、それぞれの方お気に入りのシーンが見つかりそう。サントラ版では、二人の出会いのシーンの会話が収録されていて、聴くたびに、この映画の世界に誘ってくれます。

★★★★★ 年齢を重ねた者でなければわからない人生と愛。

究極の破滅型の恋愛映画ですが、個人的にはこのような、極端なキャラクターの破天荒な人生の末の恋愛、というのが、人間本来の姿を映していると思う。だからこそ、キャラクターに感情移入してしまい、つい涙してしまう。この作品は、ある程度年齢を重ねた者でなければわからない、人生と愛が描かれています。愛情とは普遍的なもの。でも人生はいろんな道がある。その人生で交差した2人の男と女。お互い干渉せず、お互いを認め、あるがままを愛し合う。それが互いの破滅を求めるものであったも。こういう作品に、私はめっぽう弱い。画質などいろいろ不満を持つ人もあるようですが、何より肝心なのは物語。それをDVDで鑑賞できることに満足しています。いい映画です。

★★★★☆ 人生それぞれ!酒で終るも良し!

凄い飲みっぷりで、死ぬまで飲む。ベン役のニコラス・ケイジのアル中の演技は最高!美女とギャンブルと酒で終わるのも幸せな人生だったかも。娼婦セイラ役のエリザベス・シューは美人でセクシー!ベンを理解し受け入れる姿に癒された。

★★★★☆ やっと見つけました!

以前 飲みながら見て衝撃を受けた作品でした。ベンとサラの美しく悲しい大人のラブストーリー。死ぬため飲み続けるアル中男と日々怯えながら暮らす娼婦との偶然の出会い。しだいに惹かれあう二人。曲の合間に挿入されるセリフがさらに臨場感をあげていく。華やかなラスベガスとあまりにも対比した二人の生き様が切ない。

★★☆☆☆ よくわからん

ニコラス・ケイジが酒飲んで色々壊して暴れてるのがメインです。音楽や雰囲気はいいけど、レビューに期待して観たらいまいちついていけませんでした。タイトル負けって感じ。

作品の詳細

作品名:リービング・ラスベガス
原作名:Leaving Las Vegas
監督:マイク・フィギス
脚本:マイク・フィギス
原作:ジョン・オブライエン
公開:アメリカ 1995年10月27日、日本 1996年9月14日
上映時間:111分
制作国:アメリカ、イギリス、フランス
製作費:400万ドル
興行収入:4900万ドル
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