サイレント映画「帝国ホテル」の再映画化
ストーリー:1942年北アフリカ戦線。ロメル将軍傘下の独軍に追いつめられた英軍の敗残兵ブランブル伍長(フランチョット・トーン)は、ひとりシディ・ハルフェイアのホテルに辿りついた。直ちにロメル将軍(シュトロハイム)が町に進駐して来、ブランブルは先夜の空襲で死んだ給仕に変装してそれを迎えた・・・。
出演:フランチョット・トーン、エリッヒ・フォン・シュトロハイム、ペーター・ヴァン・アイク、アン・バクスター、エイキム・タミロフ、フォーチュニオ・ボナノヴァ
★★★★★ 作品の特徴
ビリー・ワイルダーは『第十七捕虜収容所』と同様に、この作品でも第二次世界大戦におけるドイツ軍を非難する映画を作っている。ナチスは残虐であったがドイツ軍そのものはそれほど悪くないとする風潮があるが、これをワイルダーは是としない。そして、戦争シーンや残虐シーンはほとんど描かず、ドイツ軍人の人間性を徹底的にあぶり出す。ナチスとは違い、一見紳士的で寛大にみえるドイツ軍将校たちの愚劣ぶりをこれでもかと描く。ちなみに、連合国側には受けの良いロンメル元帥も、ワイルダーにかかれば敵と味方の見分けさえつかない無能な男として落とす。
★★★★☆ 戦時サスペンス映画の秀作
冒頭から、状況設定が実に卓越している。思わず引き込まれてしまいました。スパイに成りすまして行動するシーンは、緊張感の連続でした。結果的には、逆スパイとして活動したことになります。ただ、終盤での、女性による逆スパイをかばった偽証にはかなり無理がありました。命がけで逆スパイを助ける理由が考えにくいです。強いて考えれば、逆スパイへの愛というところでしょうか。
作品の詳細
作品名:熱砂の秘密 |
原作名:Five Graves to Cairo |
監督:ビリー・ワイルダー |
脚本:ビリー・ワイルダー、チャールズ・ブラケット |
公開:アメリカ 1943年5月4日、日本 1951年4月3日 |
上映時間:96分 |
制作国:アメリカ |
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