『エデンの東』』二十日鼠と人間』など、映画化作品も多い文豪J・スタインベックの同名小説を映画化
ストーリー:刑務所から仮釈放され、4年ぶりに故郷オクラホマへ帰ってきた男性トム(ヘンリー・フォンダ)。だが、故郷の変わり果てた様子を見て思わず慄然となる。相次ぐ砂嵐により農作物が収穫できなくなったため、小作もできなくなった農民たちは、他の土地に去っていったのだ。トムの家族、ジョード家の人々もオクラホマを去り、未来の可能性を信じて西海岸のカリフォルニアに新天地を求めて旅立つのだが・・・。
出演:ヘンリー・フォンダ、ジェーン・ダーウェル、ジョン・キャラダイン、チャーリー・グレープウィン、ドリス・ボードン、ラッセル・シンプソン、メエ・マーシュ、ウォード・ボンド、フランシス・フォード
★★★★★ 民衆は生き続ける
不作、不況の情勢の中で新天地カリフォルニアを目指して故郷オクラホマを出発した農民一家。仕事にありつけるかどうかわからないし、ありつけても少ない賃金と重労働で、とてもいい条件とはいえない。生きる気力を失くしそうなくらい絶望的な環境が、この物語の舞台です。そんな過酷な暮らしにもめげず、厳しい現実に真っ向から立ち向かう家族たちの姿にたくましさ、力強さを感じました。辛い時は家族で団結し、隣人や友人、時には同じ道を進む見知らぬ人とも手を取り合い、共に生き抜いていこうとする姿が印象的でした。スタインベックの原作をだいぶ省略しているものの、作品のメッセージは十分に伝わってくるつくりに仕上がっているように思います。白黒の画面からはもうもうと砂埃が今にも立ちこめてきそうで、当時の中西部の雰囲気がよく出ています。ジョン・フォード監督というと真っ先に思い浮かぶのが「西部劇」ですが、逆境の中を生き抜いていこうとする人々の姿を着実に描いた名作だと思います。
作品の詳細
作品名:怒りの葡萄 |
原作名:The Grapes of Wrath |
監督:ジョン・フォード |
脚本:ナナリー・ジョンソン |
原作:ジョン・スタインベック『怒りの葡萄』 |
公開:アメリカ 1940年1月24日、日本 1963年1月12日 |
上映時間:128分 |
制作国:アメリカ |
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