17世紀、絶対的な君主政治を繰り返す国王に敢然と反旗を翻して英国史上初の民主的な議会政治の確立に力を注いだ実在の英雄クロムウェルの姿を重厚に描いた歴史大作ドラマ
ストーリー:1640年の英国。清教徒派の指導者2人が、ケンブリッジの議員クロムウェル(リチャード・ハリス)を訪ね、国王チャールズ1世(アレック・ギネス)の強圧的な君主政治に反旗を翻し、闘いの狼煙(のろし)を挙げようと誘う。一度はこれを断ったクロムウェルだったが、国王の圧政ぶりを目の当たりにしてついに覚悟を決め、ここに国王派と議会派の2大勢力が正面から対峙する、清教徒革命の戦いの火蓋が切って落とされる。戦いに破れた国王は遂に死刑を宣告されることとなり・・・。
出演:リチャード・ハリス、アレック・ギネス、ロバート・モーレイ、ドロシー・テューティン、フランク・フィンレー、ティモシー・ダルトン、パトリック・ワイマーク、パトリック・マギー、ナイジェル・ストック、チャールズ・グレイ、マイケル・ジェイストン
★★★★★ アレック・ギネスの名演に脱帽
ウエストミンスター寺院入り口横にクロムウエルの銅像が建っています。王制を廃止し、チャールズ1世の首を切り落とした人物なのに、と奇異に感じますがそれが英国史の重厚さかもしれません。ピューリタン(清教徒)革命の歴史的評価は未だ定まらずで、この時代を読み解くことはかなり学ばないと難しそうですが、映画はどちらの方を持つでなく経過と事実を追ってわかりやすいです。チャールズ1世を演じたアレック・ギネスの名演にうなります。性格俳優として名を馳せていますが、役作りにも熱心で優柔不断んと言われたチャールズ1世を肖像画そっくりに演じています。アラビアのロレンスでもファイサル1世に話し方、風貌まで似せて話題になりました。リチャード・ハリス演じるクロムウエルは清教徒をして国を二分する戦いへ導く剛胆な郷士であり、戦いに勝利し共和制を打ち立てます。名優の競演にさすがシェークスピアのお国柄と感服です。英国だけでなく、ヨーロッパ各国の多数の清教徒が新大陸アメリカへ渡りました。もしクロムウエル以後英国に王権復古がなかったら?もしかしたらアメリカ建国の歴史も変えたとも思われます。
作品の詳細
作品名:クロムウェル |
原作名:Cromwell |
監督:ケン・ヒューズ |
脚本:ケン・ヒューズ |
公開:イギリス 1970年7月16日、日本 1971年10月1日 |
上映時間:139分 |
制作国:イギリス |
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