スリラー

恐怖の岬

平和に暮らす弁護士一家が、逆恨みした前科者に狙われ、追いつめられてゆく恐怖を描く

ストーリー:妻と一人娘と幸せに暮らす弁護士サム・ボーデン(グレゴリー・ペック)の一家。だがある日、マックス・ケイディ(ロバート・ミッチャム)という男が刑務所を出所するや状況は一変する。性犯罪を犯して8年間服役していた彼は、有罪判決の原因がサムの証言だとして恨みを募らせていたのだ。出所した彼はサムの住む町へ現われ、執念の復讐計画を実行に移し始める。飼い犬を殺され、娘を交通事故に遭わされ、サムはついに自らケイディとの対決を余儀なくされるが・・・。

出演:グレゴリー・ペック、ロバート・ミッチャム、ポリー・バーゲン、ロリ・マーティン、マーティン・バルサム、ジャック・クルーシェン、テリー・サバラス、バリー・チェイス、エドワード・プラット

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 恐怖の岬(ケープ・フィアー)感想

サスペンスの中のサスペンス。とても50年前の映画とは思えない、古さを感じない名作だと思う。リメイク作ほどの主役の派手さは無いが、ぐいぐいと画面に引きずり込まれていく。人間の情念、とりわけ(思い込み)の恐ろしさがよく描かれており、価値ある作品。リメイク作と合わせてご覧になることをお勧めします。バックの音楽のすいつくような雰囲気も最高。映画ファンの方々、ぜひともコレクションにどうぞ。

★★★★★ 人間を描くかモンスターを描くか

ロバートデニ-ロのリメイク版は当時映画館に足を運び観た。当時は期待した通りの彼の怪演が見れて十分に満足した。最近懐かしくなりDVDでリメイク版を観て楽しめたので、こちらの作品も観てみた。自分の人生観も若い頃と変わったせいもあるのかもしれないが、こちらの作品のほうが映画の質として素晴らしい深みがあると思った。リメイク版はデニ-ロの怪演が素晴らしくそれが逆に犯人を人間でなく、モンスターとしてしか見れなくさせている。しかしこちらの作品は恨み(自分勝手ではあるが)を引きずり拗らせた人間のなれの果てが描かれている。象徴的なのはラストシーンだ。モンスターだから死ぬしかなかったリメイク版。ああ、終わった怖かったねで終わる話だ。しかしこちらは最後のシ-ンで犯人の表情が全てを表すように、人間だからこそ自分のしてきた事へのつけを払わされるのだ。それは犯罪まで犯さずとも何年も許せないことの一つや2つ普通の人間にもありそうなものだ。しかし、その恨みという感情を育てることの愚かさを語っている。そこに人間の弱さと戒めを感じ、ラストはモンスターが死んだよかったという単純な話よりも深い作品になっている。

★★★★☆ グレゴリー・ペック主演

以前、マーティン・スコセッシ監督、ロバート・デ・ニーロ主演のリメイク『ケープ・フィアー』を視た。今回、オリジナルの本作を視聴。冒頭の重厚なホルン吹奏は、オリジナルをリメイクが踏襲したと一瞬でよみがえった。買収駆け引きで、提示された額が刑務所での8年間を換算し最低賃金にも足りないという返答も想い出した。復讐役のロバート・ミッチャムの目が怖い。水中から草の葉越しに凝視しながらも力のこもっていない目の恐怖。リメイクは全身刺青だったように記憶するが、刺青がない方が却って恐ろしく感じる。身近にいそうな人に思えるからだろうか。ジョン・リー・トンプソン監督は、『ナバロンの要塞』『マッケンナの黄金』のように、直後にそれってやる意味あったの?と思わせる成り行きシーンで繋ぐクセが興ざめの監督だが、本作「恐怖の岬」は奇蹟的に成り行きシーンがない。しかも映像に合わせた音楽や、ボートが近づく効果音等、恐怖を醸す視聴覚構成が卓越している。

作品の詳細

作品名:恐怖の岬
原作名:Cape Fear
監督:J・リー・トンプソン
脚本:ジェームズ・R・ウェッブ
公開:アメリカ 1962年8月12日、日本 1962年11月27日
上映時間:105分
制作国:アメリカ
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