人間の欲望が、宇宙を蝕む
ストーリー:木星の第3衛星イオは、チタニウム鉱山星として過酷な開発が進められていた。2週間前からこのステーションに着任した武骨な連邦保安官ウィリアム・オニール(ショーン・コネリー)は、ここで起こる不審な自殺や暴力事件に疑問を抱き、孤独な捜査を続けていた。ついに発狂した犯人の死体から特殊な薬物を検出。事件は宇宙開発の裏側でうごめく意外な真相へとつながり始める・・・。
出演:ショーン・コネリー、ピーター・ボイル、フランシス・スターンハーゲン、ジェームズ・B・シッキング、オニール – キカ・マーカム、ニコラス・バーンズ、スチュアート・ミリガン
★★★★☆ SFアクションの姿をした『真昼の決闘』のリメイク
ハイアムス監督には、SF風の映画がいくつかあるが、どれも「それらしいけどそうでない」という不思議な映画だ。「カプリコン1」も宇宙飛行士が出てくる火星探索の話だが、実はむちゃくちゃ地上のサスペンス映画だった。この映画はもっと単純に名作西部劇「真昼の決闘」のリメイクである。宇宙炭鉱の支配人が覚醒剤を使った陰謀を働き、宇宙労働者が怪死するという事件を、孤高の宇宙保安官が立ち上がり、支配人が差し向けた宇宙殺し屋たちを向かえ討つ。S・コネリーの保安官はレーザー銃を使うわけでもなく、ショットガンをぶっ放すのだから、別に「宇宙」である必要はないような気もするのだが。ハイアムス監督が「宇宙」というシチエーションを必要としたのは、無気圧にさらされ破裂死する死様の描写だけだ。ヘルメットの中で頭が破裂しガラスが血に染まる。減圧エレベータの中で「臓物の塊」になりはてる・・・・などなど。確かにこんな生々しい「宇宙空間」の捉え方は誰もやらないだろう。そんなへそ曲がりぶりが面白い。
★★★★☆ 普通のストーリー
映画自体はSFという事になってますが、ストーリーはごくごく普通で映画として可もなく不可もなくといったところでした。ショーン・コネリーの演技がすごく良いので、ファンには嬉しいですが、ファンじゃない人が満足出来る映画なのかと聞かれれば面白いとは言い切れません。しかし、正しい事を一人でも貫くという姿勢には正統派な映画として好意が持てました。イマイチ盛り上がりどころに欠けるところが惜しい気がします。
作品の詳細
作品名:アウトランド |
原作名:Outland |
監督:ピーター・ハイアムズ |
脚本:ピーター・ハイアムズ |
公開:アメリカ 1981年5月22日、日本 1981年7月25日 |
上映時間:109分 |
制作国:アメリカ、イギリス |
製作費:1800万ドル |
興行収入:1700万ドル |
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