ドラマ

愛の嵐

女性監督リリアーナ・カヴァーニが描く、衝撃的かつ退廃的なラヴ・ストーリー

ストーリー:1957年、冬のウィーン。マックスはホテルの夜番のフロント係として、身元を隠して働いている。彼は戦時中、ゲットーの責任者として権力を振るうナチスの新鋭隊員だった。ある日、若手指揮者アザートンの妻ルチアがホテルを訪れる。実はルチアは、かつてマックスがゲットーで弄んだ少女だった。ルチアは思いがけない再会に驚きウィーンを去ろうとするが、アザートンはルチアを残して単身フランクフルトヘ飛び立ってしまう・・・。

出演:ダーク・ボガード、シャーロット・ランプリング、フィリップ・ルロワ、ガブリエル・フェルゼッティ、マリノ・マッセ、ウーゴ・カルデア、イザ・ミランダ、カイ・ジークフリート・シーフィルド

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ ヨーロッパ盤失楽園

昔ロードショウでTVで観たことありました。強制収容所ナチ高官とユダヤ人少女との情事が戦後、時が経ち再開して蘇る異常愛という映画。強制収容所の出来事が部分部分で挿入されるが、恐ろしい。やがて繋がって全貌が解っていくのであるが、彼に17歳の時受けた性愛体験が夫では満たされず自分の心底に刻まれてしまったことが、本映画の趣旨であろう。今しか生きれない死の淵で快楽しか癒せない主人公の心情が理解できるゆえ非常にもの悲しくできている。当時のウイーンには沢山のナチスネットワークがあることを知れば尚更その恐怖と快楽は現実に引き戻され、自己自身が破滅に向かうしかないのではないか?それほどエロくなく非常に重たい映画。途中サロメの繊曲のような場面があり退廃、美をより引き出させている。シャーロット・ランプリングが迫真の演技をしている。人間の本質とオーストリアの当時の社会制を考えさせられた。

★★★★☆ 迷宮映画

シャーロット・ランプリングがキレイなので、何度か観ましたが、毎回なんだかモヤモヤ。サドマゾの世界は一度足を踏み入れてしまったら、二度と抜け出せないということなのか?それとも純愛は時を超えても不滅ということなのか?もともとふたりとも破滅型の性格なので結局なるようになったのか?観るだびに迷宮から抜け出せない感覚におちいる不思議な映画です。

作品の詳細

作品名:愛の嵐
原作名:The Night Porter
監督:リリアーナ・カヴァーニ
脚本:リリアーナ・カヴァーニ、イタロ・モスカーティ
公開:フランス 1974年4月3日、日本 1975年11月1日
上映時間:118分
制作国:イタリア
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