Nothing But Movies

ロンドンの四季を通して人生の絆を描いた、心に響く人間ドラマ

ストーリー：強い信頼関係で結ばれたトム(ジム・ブロードベント)とジェリー(ルース・シーン)は、人もうらやむおしどり夫婦。息子ジョーも親思いの好青年だ。そんな幸せオーラに惹かれてこの家を訪ねてくるのは、泥酔してはグチりまくるバツイチ女性メアリー(レスリー・マンヴィル)や、心の隙間を埋めるため過食人生まっしぐらの旧友ケンなど、幸せとは縁遠い人々ばかり・・・。

出演：ジム・ブロードベント、ルース・シーン、レスリー・マンヴィル、ピーター・ワイト、オリヴァー・モルトマン、デイビッド・ブラッドリー、カリーナ・フェルナンデス、マーティン・サヴェッジ、ミケーレ・オースティン、イメルダ・スタウントン

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★　「家族」の対局に置かれた「孤独」が痛々しく伝わる

一人では抱えきれなくなった孤独感と共に友人の家族を訪ねる。彼女には暖かく迎え入れてくれる友人とその家族がある。しかし、所詮本当の家族ではなく、他人としての理性の線引きが必要だったのだろう。彼女を「自分の大切な家族を壊すかもしれない存在」と判断した時、ただ一人の友人だった女性は家族の扉を閉じようとする。半ば無理にこじ開けて入った「他人の家族」の中で、彼女の孤独感はいやがうえにも増していく。笑い声に満ちた友人の家庭を去る時、彼女の抱えて入った孤独は何倍にも重さを増している。幸せな家族を手に入れている友人にも勿論、非はない。それぞれの抱えている孤独感において、彼女達は対等ではなかった。どうしようもない貧富の差のように、孤独の差がありすぎたのかもしれない。孤独は一人でいる時より、他人の家族の中にいる時に、より際立って自身を突き刺してくる。

作品の詳細