ドラマ

フロスト×ニクソン

政界復帰を狙う元アメリカ大統領ニクソンと、全米進出を狙う英国のテレビ司会者フロスト。人生を賭け知力を尽くした二人の男の戦いが今、始まる!

ストーリー:1974年、ウォーターゲート事件の汚名にまみれ、チャード・ニクソン(フランク・ランジェラ)は大統領を辞任する。“アメリカ歴史上、自ら辞任した初の大統領”という不名誉なタイトルをまとうが、事件に関する特赦を得、追訴を逃れ政界を去っていった。しかし、任期中の偉業をアピールすることで汚点を消すことを目論む彼はついに、3年間の沈黙をやぶってウォーターゲート事件を含む単独インタビューに答えることを承諾する。ニクソン選んだインタビュアーの相手は、英・豪で活躍し、これを機会にアメリカ進出を目指すコメディアン出身のセレブなテレビ司会者、デビッド・フロスト(マイケル・シーン)だった。誰もが以外な取り合わせに驚くが、お気軽なテレビの司会者フロスト相手のインタビューは、ニクソンにとって楽にこなせ、また、インタビューでアメリカ国民の心をとらえ政界復帰へチャンスを与えるもののはずだった。しかしながら、それぞれがブレインを抱え取り組むインタビューは、まさに頭脳戦による格闘技。ニクソンは、糾弾から逃れることができるのか?フロストは、国民への謝罪を勝ち取れるのか・・・。

出演:フランク・ランジェラ、マイケル・シーン、ケヴィン・ベーコン、レベッカ・ホール、トビー・ジョーンズ、マシュー・マクファディン、オリヴァー・プラット、サム・ロックウェル、パティ・マコーマック、クリント・ハワード

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ ロン・ハワード監督の確かな構成力

本作のロン・ハワード監督はキャスティングのバランスが絶妙です。主役級のフランク・ランジェラとマイケル・シーンは舞台劇でも同様の演技をしているので、違和感なく鑑賞できますが、脇を固めるケヴィン・ベーコンや、オリヴァー・プラット、サム・ロックウェル等とても良い演技をしています。政治が絡んだ映画というと理屈っぽかったり、暗闘がらみだったりするイメージが先行しますが、本作はラグビーやボクシングの試合のようにも感じます。最後のインタビューを終えた時のノーサイドの雰囲気が好きです。フランクとマイケルは、お互い舞台でも同じ役を演じてきただけあって、間の取り方や話し方、しぐさ等計算されつくした演技が見事です。最近ではCGや派手なアクション、奇抜な演出といった作品が多い中で、本作は脚本と俳優の演技力による直球勝負の映画です。ロン・ハワード監督の確かな構成力を本作でも確認できました。秀作です。

★★★★★ 人生を賭けた、一世一代のインタビュー

歴史に残る、ニクソンとフロストのインタビューです。ウォーターゲートの真実と責任をはっきりさせないままホワイトハウスを去ったニクソンに正々堂々とインタビューで迫り、真実を明らかにし、あわよくばそれをキャリアのステップアップにしようとたくらむフロスト。引退後、しがない観客を相手に演説を繰り返し小金を稼ぎ、まとまったお金がほしいニクソン。そんな二人が、インタビューで激突していきます。年季の入った話法で相手の質問をするりとかわすベテランのニクソン、そんなニクソンをフロストがじわじわと追い詰めていく様子は、圧巻です。フロストを演じたのは、クイーンでブレア首相を演じた役者さん。ここでは、頭の切れがよく、でも少年のように遊び心と好奇心を忘れないフロストを巧みに演じています。くるくるかわる表情と、思いつきにきらりと光る瞳が印象的です。その後の人生を大きく変える、フロストにとってもニクソンにとっても一世一代のインタビューだったんだな〜と思いました。大人が楽しめる映画です。

★★★★☆ 映像の有効性を再確認

日本にも対談する番組は数有れど。何かを学べるものは限りなく少ない。ほとんどないと言ってもいいだろう。この作品を観ると、その思いが当然の思いだということに気づかせてくれる。本来コンテンツというものとてもシンプルに成立するはずのものなのだ。『興味深い人物』から『興味深いはなし』聞く。これだけでも十分スリリングで魅力的なコンテンツが出来上がる。それを映像という手段を用いて、よりリアルなものにブラッシュアップすることも出来るのだ。そんな当たり前のことを再確認できる作品だ。この作品で興味深いところはインタビュアーがジャーナリズムをもった、正義感あふれるジャーナリストではなく、全く畑違いのトークショーの司会者が行った。というところである。欲をいえばフロストの内面がもう少し描かれているとよりこの作品に入り込めた気がする。

作品の詳細

作品名:フロスト×ニクソン
原作名:Frost/Nixon
監督:ロン・ハワード
脚本:ピーター・モーガン
公開:アメリカ 2008年12月5日、日本 2009年3月28日
上映時間:122分
制作国:アメリカ、イギリス
製作費:2500万ドル
興行収入:2700万ドル
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