ドラマ

ニクソン

アメリカ史上初、大統領の職を追われた男、リチャード・M・ニクソンの波乱の人生を描いた社会派ドラマ

第37代アメリカ大統領リチャード・ニクソン(アンソニー・ホプキンス)。エリート出身のJ・F・ケネディとは対照的に、貧しい農場出身で大統領に登りつめたニクソンは、まさにアメリカンドリームを象徴している。1969年に就任し、経済再建、米ソの緊張緩和、中国との国交回復、中東和平の進展、そしてベトナム戦争終結といった数々の功績にもかかわらず、国内での人気は低下。1974年、ウォーターゲート事件をきっかけに現職大統領として初めて辞任に追い込まれた。

出演:アンソニー・ホプキンス、ジョアン・アレン、エド・ハリス、ボブ・ホスキンス、パワーズ・ブース、E・G・マーシャル、デヴィッド・ハイド・ピアース、メアリー・スティーンバージェン、マデリーン・カーン、ジェームズ・ウッズ、マーリー・シェルトン、アナベス・ギッシュ

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ なかなか濃厚な作品ですね。

映画には一度みて感銘をうけるものと、何回かみて価値を感じるものとあります。ニクソンは長編ですし、何回か鑑賞して、その濃厚さがわかります。執事・側近を罵倒したり、泥酔して転倒したり、絵画を投げつけたりするシーンが上出来です。しかし、少々味付けが濃すぎる?

★★★★★ 最も過小評価されている大統領

第37代アメリカ合衆国大統領リチャード・ミルハウス・ニクソンの人生を描いた伝記映画。ニクソンの波乱の人生とウォーターゲート事件の真相を、真実と虚構を織り交ぜて、ニクソンの真の姿を描いたドラマと、演技派俳優の共演による熱演で描き上げたショッキングな問題作だった。ニクソンとウォーターゲート事件を描いたドラマはとても深く重厚に描かれており、「JFK」などを既に手掛けていたオリヴァー・ストーン監督の剛腕で描かれた、事実と専門家などの意見などから再現したフィクションシーンを織り交ぜたシリアスな展開は見事。ウォーターゲート事件を巻き起こしてしまうニクソンの苦悩や心の闇が垣間見え、リアルな大統領と側近の会話や、ニクソンの裏の顔を描いた脚本は社会派ドラマに相応しく、この事件やニクソンに興味がある人は自分の中の知識と照らし合わせながら観る事が出来ると思う。公開当時、ニクソンの親族からクレームがついたのも頷けるショッキングな展開は、ウォーターゲート事件やニクソンについて知らないとキツいものがあるが、人間関係や事件の真相は予想以上に描ききれており、特にニクソンの心情の変化などの描写も素晴らしく、ラストのニクソンの台詞と表情は本作の白眉。主演のアンソニー・ホプキンスは、ビジュアルも大統領としての風格を十二分に漂わせている上に、圧巻の演技力でニクソンになりきっており、中でも終盤からの悩みこんだ表情はどのシーンを切り取っても素晴らしく、正直、ここまでニクソンに似ているとは思ってもみなかったのでさすがは名優だと思った。助演陣も非常に素晴らしい。ファーストレディであるパット・ニクソン役のジョアン・アレンやアレクサンダー・ヘイグ大統領首席補佐官役のパワーズ・ブースらの演技も相当なものであり、この演技合戦を観ているだけでも本作を観る価値はある。

★★★★☆ 国民に不人気でも実績を作った大統領

ニクソンというと、「悪役」っぽいイメージが定着しているようです。JFKに敗れ、その後のカリフォルニア知事選挙でも敗戦。しかし、国がニクソンを待っていたかのように、彼は国内が混乱していた時期に大統領に就任します。米中友好やベトナムとの和平、ソ連とのデタントなど、彼の実績は歴史的にも評価されるものです。しかし、ウォーターゲート事件など彼自身には不可解な点が多く、グレーなところがマスコミや国民から牽制されていたようです。日常の会話をテープで検証しているのですが、それは自分に自信が持てなくなった証左で、周りからの批判され辞任せざるを得なくなっていきます。大統領の権限を誇示しながらも、人間としての弱さをもドラマ化した作品といえるでしょう。作品自体は、大変説得力をもった映画です。映画「ダラスの暑い日」や「JFK」の裏バージュンとしてみると、ケネディ元大統領の暗殺を、実行側の視点から感じることができます。また、「大統領の陰謀」も参考映画となります。混乱していたアメリカを、権力側から見ることができる作品で、一見の価値ある作品です。

作品の詳細

作品名:ニクソン
原作名:Nixon
監督:オリバー・ストーン
脚本:オリバー・ストーン
公開:アメリカ 1995年12月20日、日本 1996年2月24日
上映時間:191分
制作国:アメリカ
製作費:4400万ドル
興行収入:1300万ドル
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