「リーサル・ウェポン」シリーズのM・ギブソンが、巨大電力会社の陰謀と戦う主人公に扮した、社会派アクション
ストーリー:ボストン市警殺人課のベテラン刑事クレイブン(メル・ギブソン)。久しぶりに再会した娘エマ(ボヤナ・ノヴァコヴィッチ)が、何者かに命を奪われる悲劇に見舞われる。クレイブンの同僚たちの捜査によれば、クレイブンに恨みを持つ何者かの犯行で、彼を狙った銃弾が運悪くエマに当たってしまったという。しかし心当たりがないクレイブンは、警察の規則に反して独自に捜査を開始。やがてエマがある異常事態に気づいていたと判明するとともに、クレイブン自身、命を狙われだし・・・。
出演:メル・ギブソン、レイ・ウィンストン、ダニー・ヒューストン、ボヤナ・ノヴァコヴィッチ、ショーン・ロバーツ、デヴィッド・アーロン・ベイカー、ジェイ・O・サンダース、デニス・オヘア、カテリーナ・スコーソン、フランク・グリロ
★★★★★ サスペンスタッチも盛り込んだ良作
最愛の娘を殺された刑事がその復讐に燃えるアクション映画で、基本的にそのストーリーもよくあるパターンなのだが、原子力問題に言及しているところが今風かな。映画としての出来はなかなかのもので、それは久しぶりに観るメル・ギブソンの魅力、渋くてカッコイイ刑事がきまっているところが大きいのではないかな。それと臭くならない程度に出てくる娘との親子シーンがちょっと涙を誘う。後はそれほど多くはないが銃撃戦の生々しい迫力にも度肝を抜かれる。マーティン・キャンベルの演出もきまっており、ちょっとサスペンスタッチも盛り込んだ良作だと思う。
★★★★☆ 全てを失った男
家族を守る、悪に屈しない。この二つが主人公の大きな信念であり生き方の軸になっている。そして、それは決してブレること無く、彼をエンドロールまで導いて行く。”アクシデントに遭遇した娘の為に戦う父親” で思いつく最近の作品といえば、リーアムニーソン主演の「96時間」だろう。しかしこの復讐捜査線はそれとは違い、徐々に真相へ近づいて行く謎解きがメインである。「96時間」でニーソンが演じた役に比べると超人的な格闘アクションは無く人間臭いし、なにより、家族がいないから失う物がない。だからこそ、真相を解明する為、復讐の為になんでもしそうなメルギブの方がより”恐い”ように感じた。相手をぶん殴って真実にたどり着いて行くような従来の”親父たち”とは違う恐さだ。多少の”荒技”も使うが作品内の世界観からはみ出さないバランスになっていたとも思う。
作品の詳細
作品名:復讐捜査線 |
原作名:Edge of Darkness |
監督:マーティン・キャンベル |
脚本:ウィリアム・モナハン |
公開:アメリカ 2010年1月29日、日本 2011年7月30日 |
上映時間:117分 |
制作国:アメリカ |
製作費:8000万ドル |
興行収入:8100万ドル |
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