音楽オタクの30代男が悪戦苦闘しながらも、人生に対して前向きに対処するまでを描く、ヒューマン・ラブ・コメディ!
ストーリー:中古レコード店を経営するロブ(ジョン・キューザック)は、同棲していた恋人のローラ(イーベン・ヤイレ)が突然出ていったことをきっかけに、これまでの失恋トップ5の女性たちを訪ね歩き、自分の何がいけなかったのかを問いただしていく。そんな中で、彼はさまざまな人々との出会いや会話の中からポジティヴな自分を発見していく・・・。
出演:ジョン・キューザック、イーベン・ヤイレ、ジャック・ブラック、トッド・ルイーゾ、リサ・ボネット、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ジョーン・キューザック、ティム・ロビンス、リリ・テイラー、ジョエル・カーター、サラ・ギルバート
★★★★★ 音楽満載
中古レコード店を経営している男性を軸に展開されるコメディー。映画の題名ハイファイからして音楽が物語を構成しています。そして近年日本でも通行人役や事務員役など、名を馳せる方のカメオ出演が随所に見られますが、この映画でも大御所ロック歌手、ブルース・スプリングスティーンがカメオ出演しています。自分としてはそれが一番観たくて鑑賞した映画ですが、サントラもバラエティーに富んだ選曲であり、そして『スクール・オブ・ロック』のジャック・ブラックが、やはりここでも音楽に入れ込んだ役柄でいい味出をしており、それらを含め、とても楽しめた映画でした。
★★★★☆ 自分に足りなかったのは何か?
時に人は自分のキズに対峙しなくてはならない。あの時言った歯の浮くような台詞や、目もあてられないような恥ずかしい行いを自虐的なまでに思い出してそこから何かを得ようとする。何が得られるのかは判らない。何も得られないかもしれない。その『得ようとすること』そのものに満足しているのかもしれない。けれど自分の過去の行いにはすべからく『理由』があったのだと信じたい。それを(もしくはこの映画を。もしくはこの映画に共感する男性を。もしくは女性を)支えているのは自己顕示欲と向上心と、自分を好きであるということ。愛情のすき間を埋められるのはスリルではなく、心地よさ。であった。前向きに生きよう。過去から得られると信じてるわずかなことに足を取られて、今後未来で体験する大きなものを躊躇して得られないことは自分にとって損害であると思う。だったら忘れちまえ!といかずに苦笑い。やはり何か理由が欲しい。足跡の記録と言ってもいい。それも真実。その部分だけをクローズアップして後ろ向きな生き方だと責めることは誰にも出来ない。そして悟る、自分に足りなかったのは誠実さ、だと。自分と、相手と、その時の時間に対して。それは今後自分をいたわることに繋がっていく。***友人役のジャックブラックが最高!
作品の詳細
作品名:ハイ・フィデリティ |
原作名:High Fidelity |
監督:スティーヴン・フリアーズ |
脚本:D・V・デヴィンセンティス |
公開:アメリカ 2000年3月31日、日本 2001年3月3日 |
上映時間:113分 |
制作国:アメリカ |
製作費:3000万ドル |
興行収入:4700万ドル |
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