19世紀のイギリスを舞台に、燃えるような恋と上流社会の現実の狭間で揺れ動く女性・イザベルの半生を描く
ストーリー:19世紀イギリス、アメリカ生まれの美しい娘イザベル(ニコール・キッドマン)は、イギリスの親戚で裕福なタチェット家に身を寄せていた。利発なイザベルは周囲の人々に愛され、貴族の求婚者も現れた。だが、進歩的なイザベルは結婚による束縛を嫌い、一生独身でも構わないと言い放つ。イザベルの従兄もイザベルを愛していたが・・・。
出演:ニコール・キッドマン、ジョン・マルコヴィッチ、バーバラ・ハーシー、マーティン・ドノヴァン、メアリー=ルイーズ・パーカー、リチャード・E・グラント、ヴィゴ・モーテンセン、クリスチャン・ベール、シェリー・デュヴァル
★★★★★ 美しいです。身近にもありがちなワナ。
小説も読みました。これでニコール・キッドマンを好きになりました。美しい画像の中で、モラ男に引き込まれてく様が描かれています。希望がチラチラ見え隠れするのですが、最後は何を選択したのか?観る側が色々想像を巡らせるところです。
★★★★★ 評価が低いようですが、この映画は素敵だと思います!
主演のニコール・キッドマンが、素朴で多感な女の子から、冷酷な男への恋と失望を経て、最後に自由と愛を発見する女性に変化していく姿が見事に描かれています。ファッションも、若い頃のシンプルでキッカリした服装・無造作なソバージュの髪型から、貴婦人となり、みごとなドレス・美しい巻き髪と変化していくのですが、心はそれに追いついて行かず、美しい衣装をまといながら憂慮をふくんだ表情を見せているのが素晴らしいと思います。最初のプロローグが現代風なのでちょっと分かりづらかったですが、内容は、19世紀ヨーロッパの様子を見事に美しい映像で再現しています。ストーリーについては、賛否のわかれるところかもしれません。
★★★★☆ 本当の愛とは
原作を読んで映画をみましたが正解でした。これから見ようと思う人には、まず、原作を読んでからのほうがいいと思います。女と男の違い、美しくてきどらず正直で魅力的な主人公の愛を見抜けない若さ(愚かさ)、そしてそれをも包み込む大きな男たちの愛などなど、愛に関する男女間の視点の違いは普遍的なんだと思いましたし、イギリスとアメリカの気質の違いなど楽しめました。それにしても、ラルフの大きな愛には感動しました。言葉では想像できなかった当時の風俗(服装や建築物など)が映像となって、よりいっそう楽しめました。
★★★☆☆ 19世紀なりに進歩的なヒロインなのですね
そもそも原作からして結末が曖昧で、読者にその後を想像させるように書かれています。19世紀の上流階級の堅苦しさや、英・米国の男女の気質の違いなど、非常に繊細に描かれた長編小説なので、映画だけではヒロインの行動が不可解に思えるかも知れません。仮にこのヒロインが古風な貴婦人で、父親や夫の言いなりに生きる女性ならば、結婚生活でもこれ程の苦労はせずに、刺繍でもして日々を送っただろう…と考えると、なるほど進歩的なのだと感じられました。進歩的だから、天下のヴィゴ・モーテンセンの熱いプロポーズにも、即OKとは行かないと・・・。原作を読んでから映画をご覧になることをお勧めしますが、映像的にはとても美しい映画です。
作品の詳細
作品名:ある貴婦人の肖像 |
原作名:The Portrait of a Lady |
監督:ジェーン・カンピオン |
脚本:ローラ・ジョーンズ |
公開:アメリカ 1996年12月24日、日本 1997年1月25日 |
上映時間:142分 |
制作国:イギリス、アメリカ |
興行収入:370万ドル |
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