海辺に立つ一軒の家を買い取ったある移民家族と、その家を取り戻そうとする元の家主の女性・キャシー。家を巡る彼らの対立と人間模様を描く
ストーリー:美しい海と夕日が見える一軒の“家”。父の形見であるその家に住むキャシー(ジェニファー・コネリー)は、政府の手違いから家を失ってしまう。代わりに家を手に入れたのは、政府で祖国を追われたベラーニ元大佐(ベン・キングズレー)一家だった。愛する妻と息子と共にもう一度幸せを掴むため。アメリカ生活を最期の希望を家に託すベラーニ。一方、孤独な生活を送るキャシーも、家族の思い出が詰まった家を取り戻そうとする。心をすり減らすような争いの果てに、ようやく心通わせる彼らだが、その先には、あまりに悲しい運命が待ち受けていた・・・。
出演:ジェニファー・コネリー、ベン・キングズレー、ロン・エルダード、ショーレ・アグダシュルー、ジョナサン・アードー、フランシス・フィッシャー、キム・ディケンズ、ナヴィ・ラワット、カルロス・ゴメス
★★★★★ 名作だと思います
ベン・キングスレーの演技が素晴らしい。ジェニファー・コネリーの堕落ぶりもいい。最悪の結末となり、後味は悪いが良い映画です。
★★★★★ 誰も救われません
悪い連鎖が空回りして、誰一人救われないのでそういうのが苦手な人は見ない方がいいです。深夜に放送しているのをラストだけ見てしまい驚愕してレンタルで借り直して観ました(笑)。ひたすら転がり落ちる展開で、ハッピー的な盛り上がりなど一切ない。でも記憶から離れない映画。本当に大事な物が何なのかがよくわかる映画です。たまーにまた見たくなるけど、相当気分が上がってる時に見ないと引きずります。
★★★★☆ 秀作でした。
最初から、訳が分からぬまま話が進んでいき、段々辻褄が合ってきたら悲劇へと転がりおちていき、1番大切な物が、一体何かと最後に気付く…。私たちの生活の中にも当たり前で気付く事無く日常に埋もれ、気付いた時には、失って大切だったと後悔する事を教えてくれました。今を大切に、欲望は自分の許容範囲で飼いならしましょう。
★★★☆☆ 「家」の存在意義とは
美しい夕陽が臨める海辺の一軒家。亡き父が遺したこの家に独りで住む女性キャシー。彼女は結婚生活が破綻して夫に去られ、仕事もせず悲しみに暮れていた。そして、そんなキャシーに追い打ちをかけるように、わずか数万の税金未納が原因で家を差し押さえられてしまう。それは間もなく行政の手違いと判明するものの、家は既に他人の所有となっていた。新しい家主となったのはベラーニ元大佐の一家。彼らは政変でイランを追われ、アメリカに亡命してきた。祖国では上流階級だったベラーニもここでは肉体労働者として働かざるを得なかった。ベラーニは愛する妻ナディと息子のため、この家で人生をやり直そうと固く決意、残りわずかな財産をはたいてここを手に入れたのだった…。 アメリカの移住の話。日本にいるとあまりイメージがしにくいかと思います。やはり移民という文化が定着している国だからこそ成り立つ物語。イランの元軍人は対面を気にするイラン人。これが典型的なイラン人かどうかはわかりませんが、作品で非常によい味を出しています。やはり価値観が違うとここまでいくのでしょうか。見ていて共感部分が少ないです。ただ、ラストはまた衝撃的です。「家」というものを人々はどう考えているのでしょうか。単なる居住スペースというものを越えて、家庭とか人々の温かさとか自分の存在意義が確かめられる空間とかでしょうか。ひとつのミスからボタンの掛け違いのようにほころびてくる日常。恐ろしいです。
作品の詳細
作品名:砂と霧の家 |
原作名:House of Sand and Fog |
監督:ヴァディム・パールマン |
脚本:ヴァディム・パールマン |
公開:アメリカ 2003年11月19日、日本 2004年11月6日 |
上映時間:126分 |
制作国:アメリカ |
製作費:1600万ドル |
興行収入:1600万ドル |
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