スリラー

ウディ・アレンの夢と犯罪

名匠ウディ・アレンが『マッチポイント』『タロットカード殺人事件』に続き、ロンドンを舞台に撮り上げたロンドン3部作最終章

ストーリー:ロンドン南部に暮らす労働者階級のイアン(ユアン・マクレガー)。野心家の彼は父親が営むレストランで働きながら、ホテル事業への投資を足がかりにビジネスマンとして新たな道を歩もうと夢見る。一方、自動車修理工場で働く彼の弟テリー(コリン・ファレル)は、いずれ恋人のケイト(サリー・ホーキンス)と結婚してマイホームさえ持てればと、よりささやかで現実的な夢を抱いていた。彼らには一族きっての成功者である伯父ハワードがおり、いざという時、2人はいつも伯父を頼りにしていたが・・・。

出演:ユアン・マクレガー、コリン・ファレル、ヘイリー・アトウェル、サリー・ホーキンス、トム・ウィルキンソン、フィル・デイヴィス、ジョン・ベンフィールド、クレア・ヒギンズ

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ ものがたり、の面白さ。

ウディ・アレン監督の映画は大好きです。そういう人には、この映画はとてもお勧めです。たくらみに満ちた作品といえるでしょう。物語は、ロンドン南部の余り豊かではない家庭で育った兄弟を中心に進みます。お金は無けれども、良い恰好がしたいのは誰しも同じ。兄は父親の経営するレストランの後継ぎですが、小さな街の小さなレストラン店主など飽き飽きしています。弟は、自動車修理工で結婚相手もいますが、不足するお金をギャンブルで用立てるタイプです。そんな弟が遂にポーカーで大借金を作ってしまいました。さて、この二人の兄弟の行く末はどうなるでしょう、というものです。ウディ・アレン監督は、言葉や倫理、罪と罰といった概念の表と裏を作品の中で展開させます。ものがたり、の面白さが感じられました。

★★★★☆ 筑前煮

料理で例えるとおばあちゃんの作った筑前煮。ストーリーは物々しいが、映画のタッチは優しい。角が取れて、まろやか~に仕上がっている。けれども、材料は贅沢である。鶏肉は名古屋コーチンを使っている。その二羽の名古屋コーチンが出しゃばっていないのが寂しくもあり、不思議でもあり、新鮮でもある。ウディ・アレンにしか描けないセピアの色彩画である。

作品の詳細

作品名:ウディ・アレンの夢と犯罪
原作名:Cassandra’s Dream
監督:ウディ・アレン
脚本:ウディ・アレン
公開:アメリカ 2008年1月18日、日本 2010年3月20日
上映時間:108分
制作国:イギリス
製作費:1500万ドル
興行収入:2200万ドル
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