サスペンス

正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官

アメリカを守るのか。人々を救うのか

現代社会が抱える問題をリアルに描いた、衝撃の社会派サスペンス!

ストーリー:ロサンゼルス―南北アメリカの国境近く、東洋と西洋が交差するこの街には、夢を追ってきた若者、一家で移住してきた家族、そして無断で国境を越えてきた不法就労者まで、あらゆる人種が集まってくる。マックス(ハリソン・フォード)は移民局I.C.E.に所属するベテラン捜査官。不法滞在者の取締りが任務だが、正義感が強く良心的なために、彼らの立場に同情的だ。母親の逮捕後に取り残された幼い子供が気になってメキシコに送り届けるなど、つい彼らの面倒をみてしまう。そんなある日、同僚の捜査官の妹が殺される。遺品の服に偽造グリーンカードを発見したマックスは、独自に調査を始めるのだが・・・。

出演:ハリソン・フォード、レイ・リオッタ、アリシー・ブラガ、アリス・イヴ、サラ・シャヒ、リジー・キャプラン、レイ・リオッタ、ジム・スタージェス、クリフ・カーティス、サマー・ビシル、アリシー・ブラガ、ジャスティン・チョン

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ 色々と考えらさせられました。

全部見終わった後は、とにかく切ない気持ちでイッパイになりました。ハリソンと全く繋がりのない人物のストーリーなどもありましたが、色んな視点から色々なメッセージが伝わってきました。

★★★★★  9.11後のアメリカの姿、アメリカンドリームの行方は。

不法滞在者(移民)に対する取り締まりを舞台にして、9.11後のアメリカのドリームの姿と移民に対する不寛容性など、国の形を描いた映画です。描き方としては、それぞれ、アメリカンドリームを求めて不法入国したり、不法滞在した人々の不幸な結末を交互に描いていきます。物静かに、ストーリーは進み、特に、中東出身の少女のテロに対する発表は辛辣でありながら、テロの本質をうまくとらえており、また、平和な米国国内の秩序とアメリカが関わる外交政策による泥沼と化した地帯との差を上手く描いていると思いました。主人公を演じるのは、名優のハリソンフォード。バツイチで、不法滞在者の取締特別捜査官を演じます。映画のテーマからか暗い役柄です。しかし、どこか力強さがあり、かつ、不法移民に対する同情心を持ち合わせた人物である主人公をしっかりと演じきっています。言葉少なく、目で語る演技は、人生を経験し尽くした男をうまく表現していると思います。アメリカ映画の大半は、ある部分現実、ある部分仮想をうまく織り交ぜながら社会問題を提起するものがほとんどですが、この映画はそういう意味の映画として分かりやすくかつ問題提起も鋭いので成功している映画だと思います。それぞれの場面としても、コリアンタウンやイラン亡命者の家庭など混ざり合わないモザイクのアメリカを上手く描いているなあと。違う文化的背景を持つ者達が最終的には市民権を獲得し、国歌を歌う場面も、アメリカという本来は移民の国であったこと、そして、少しずつアメリカとしての歴史が形成されていくうちに米国国民としてのまとまりが形成され、その結果、移民を排除する世論が形成されていくところもうまく描かれています。移民してくる人々は、その変容する排外的になりつつあるアメリカをどのように受け入れていくのか、そして、そもそも移民としてのアイデンティティを持つアメリカ国民はそうした移民排除の動きをどう考えるのか、その考えるヒントになるような映画でした。移民の国でない日本に住む私も改めて自らの国こそよい国にしていく必要を感じました。

★★★★☆ アメリカの誇る自由は本物か?移民における真実。

国が人を守るのか、人が国を守るのか?主人公の中途半端な“優しさ”と“迷い”。欲や希望を求めるのは当たり前、日常にある選択の難しさと、国が定める制度の必要性と矛盾はどの国でもあるとをつくずく考えさせられる。市民権などの権利のありがたさを当たり前と思って生きてきた自分自信とハリソンフォード演じる主人公が重なる一本です。

★★☆☆☆ 説明文と内容が合っていない

移民をたくさん受け入れることが良いことだ、という価値観に立てば感動的な映画だと思う。しかし、それは措くとしても、警察官が強盗殺人の共犯をわざと逃がす、という行為を是としていたり、9.11の犯人に同情的な人間を悲劇のヒロインのように描いたり、ついていけない。個人的には、子供を残して強制退去させられた(本当に、そんな対応が取られるのか疑問)若い母親に焦点を当てたストーリーのほうが面白かったかもしれないと思う。

作品の詳細

作品名:正義のゆくえ I.C.E.特別捜査官
原作名:Crossing Over
監督:ウェイン・クラマー
脚本:ウェイン・クラマー
公開:アメリカ 2009年2月27日、日本 2009年9月19日
上映時間:113分
制作国:アメリカ
製作費:2500万ドル
興行収入:350万ドル
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