身分の違う2人の男女の切ない恋を描いたシャーロット・ブロンテ原作の不朽の名作!
ストーリー:幼くして両親を亡くしたジェイン・エア(アンナ・パキン/シャルロット・ゲンズブール)は叔母に預けられるが、残酷な叔母はジェインを孤児のための慈善寄宿学校に送る。そこで彼女を待ち受けていたのは、苛酷な規律と虐待だった。やがてジェインは自立を求め、教師となって雇い主ロチェスター卿の館、ソーンフィールドへと旅立つ。魅力的だが、どことなく暗い影をひきずるロチェスターに惹かれていくジェイン。そして彼もジェインを愛するようになる。が、結婚式の席上で、驚くべき事実が明らかになる・・・。
出演:シャルロット・ゲンズブール、アンナ・パキン、ウィリアム・ハート、ジョーン・プロウライト、ジョセフィーヌ・セーレ、ビリー・ホワイトロー、エル・マクファーソン、マリア・シュナイダー、サミュエル・ウェスト、ジェラルディン・チャップリン、フィオナ・ショウ
★★★★★ さりげなく大胆
映画化に際し、原作小説のかなりの部分をまとめてバッサリとカットし、残る部分は丁寧に描いた脚本です。それが成功しています。映画だけ見ると、原作に大胆な改変をほどこしたことは気にならず、「自立」と「愛」というテーマは見事に映像化されました。さすがはオペラの演出でも定評ある才人ゼフィレッリの仕事です。オペラ台本作りに通じる手腕を感じました。ジェイン役のゲンズブールがとてもいい。フランス人だと感じさせないきれいなイギリス英語を話します。
★★★★☆ 面白かったです
お恥ずかしいながら、感動してしまいました。もちろん削除された部分も多いのでしょうが、わずか2時間弱のスペースの中に、500ページにも上る原作のエッセンスが現代風の演出がなされることなく、見事に凝縮されています。オープニングのシーンからそしてcharity schoolへの放逐、そしてそこからの新しい世界への旅立ちが、あっという間のうちに描写され、メインプロットへの導入となっています。やはりこれには主人公役のエアの選定がぴったりだったのでしょう。決して恵まれた環境の下に生まれたわけではない主人公の生き様が見事に描かれています。それは、19世紀前半という時代の拘束の下で、いかにして自分の人生を切り開いていくかというテーマです。時代的な背景がいかに変わったにせよ、この作品がいまだに読みつづけられているという事実は卑俗的ながらも、このテーマが持つ普遍性の証なのでしょう。音楽もぴったりでした。
作品の詳細
作品名:ジェイン・エア |
原作名:Jane Eyre |
監督:フランコ・ゼフィレッリ |
脚本:ヒュー・ホイットモア |
原作:シャーロット・ブロンテ『ジェーン・エア』 |
公開:アメリカ 1996年4月12日、日本 1996年4月20日 |
上映時間:113分 |
制作国:イギリス、アメリカ、イタリア、フランス |
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