皆が心の中に“空想の王国-テラビシア-“を持っている
ストーリー:いじめられっ子で絵が好きなジェス(ジョシュ・ハッチャーソン)と都会から来た転校生の美少女レスリー。親友同士になった2人はある日森の中にツリーハウスを発見し、空想の王国「テラビシア」を創り上げていく。現実社会には問題が山積みだけれど、そこでは心の安らぎを取り戻すことができるのだ。レスリー(アナソフィア・ロブ)との出会いによってだんだんと心を開いていくジェス。しかしそんな2人をあまりに過酷な出来事が襲う・・・。
出演:ジョシュ・ハッチャーソン、アナソフィア・ロブ、ズーイー・デシャネル、ロバート・パトリック、ベイリー・マディソン、ケイト・バトラー、デヴォン・ウッド、エマ・フェントン、グレイス・ブラニガン、レイサム・ゲインズ
★★★★★ 面白かった
すごく感情移入ができて、子供の時のような、すごい楽しかった後の孤独の寂しさみたいのを久々に感じられて、すごくいい映画でした。『スタンド・バイ・ミー』みたい。
★★★★★ 子どもは世界に愛情と命を吹き込むことができる力をもつこと。
物理的な世界に命を吹き込み、愛情を注ぐのは人間しかできないことであろう。特に子供の想像力は、創造力と言ってもいいほど、素晴らしいものであると感じた。世界を作り変える力が人間にあるならば、想像力を働かせて、もっと楽しく、誰でもが生きがいを感じるような世界を作り上げてはどうだろうか、と思われた。
★★★★☆ 人生を積んだ大人をこそ感動させる
ファンタジーと聞くと、子ども向けの印象を持つ人は多いだろうが、傑作ファンタジーは、人生を積んだ大人をこそ感動させる。これは、その好例を示す一本である。11歳の少年ジェスは、家では孤独を感じ、学校ではイジメを受ける日々。しかし隣りに引っ越してきた少女、レスリーによって彼の毎日は少しずつ明るさを取り戻す。ふたりは森で見つけた小屋で、空想の王国「テラビシア」を作り上げるのだが・・・。テラビシアに住む巨人や不思議な動物が、CGを駆使して映像化される点はファンタジーなのだが、本作の骨子はジェスが立ち向かう日常のドラマだ。レスリーとの出会いがもたらす、クラスメートとの関係の変化や、家族、教師との触れ合いがリアリティたっぷりに描かれる。特に子供社会の人間関係の縮図の見せ方が秀逸で、様々なエピソードを見せながら時に反撃に出てみたり、時に勝ち目のない戦はすまいと引き下がったり、そしていじめっ子が実は虚勢を張ってる弱い人間なのだ(いじめっ子にならざるを得なかった理由)等を上手く配置して、ただの子供から1つずつ「大人」への階段を上っていく心理を見せて行く。一番のポイントは何と言ってもレスリー役のアナソフィア・ロブだろう。意地悪な役だった「チャーリーとチョコレート工場」とは別人のような魅力を発散。ちょっと、キーラ・ナイトレイに似ている美人で、『目ぢから』がある。少女のもつ中性的な魅力や豊かな表情が、突飛な言動や行動を難なく魅力に変えている。クライマックスの展開自体は、はっきり言って、ありきたりであるが、ジェスの心の動きを含めて描き方が巧みなので、誰もがうっかり泣かさせられるだろう。本当の感動は、このようにもたらされるのだ。涙でにじむラストシーンは、この上ない美しさで光り輝いて見える。
作品の詳細
作品名:テラビシアにかける橋 |
原作名:Bridge to Terabithia |
監督:ガボア・クスポ |
脚本:ジェフ・ストックウェル |
原作:キャサリン・パターソン『テラビシアにかける橋』 |
公開:アメリカ 2007年2月16日、日本 2008年1月26日 |
上映時間:95分 |
制作国:アメリカ |
製作費:1700万ドル |
興行収入:1億3700万ドル |
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