年下青年との恋に溺れる、大人の甘く切ないラブストーリー
ストーリー:マリアン(キム・ベイシンガー)は児童文学作家として成功した夫テッド(ジェフ・ブリッジス)と愛くるしい一人娘ルース(エル・ファニング)と共に、申し分のない生活を送っていた。一見幸せそうな家族だったが、マリアンは数年前のある事件以来、深い悲しみで心を閉ざし、ルースの母親の役割も果たせないでいた。その夏テッドは助手として高校生のエディを連れてくる。エディは20歳以上も年上のマリアンに恋し、マリアンも恋に溺れることで生の希望を取り戻していく・・・。
出演:ジェフ・ブリッジス、キム・ベイシンガー、ジョン・フォスター、ビジュー・フィリップス、エル・ファニング、ミミ・ロジャース、ドナ・マーフィ、ジョン・ロスマン
★★★★★ 脱帽
本編で「裏切り」と「細部は具体的に」という明確なテーマを主張しますが、この映画はそのテーマをいろいろと散りばめています。久しぶりにいい映画でした。
★★★★★ 心に残る別れ際
息子を授かってからも、うつ状態を回復するのが難しく、やっと名医に出会えた頃に見た映画です。全体が薄い灰色がかったブルーの色調で、この色は憂鬱に差し掛かったときに覆われる色なので、なぜこんなに長引く悲しみに覆われた人のことが分かっているのだろうかと、自分ばかりが悲嘆な目に遭うと思っていた若い頃の感想です。文学作品の映画化なので、日常のさりげない機微の動きや、日常から醸し出される人間関係の変化を、登場人物により上手に描き出されています。それも微妙な陰影で。何回も見直した、夫婦を演じた、キム・ベイシンガーとジェフ・ブリッジズの別れ際、行き先も別れの言葉も言わずに、微笑みながら左手で夫の顔を撫でて去っていく妻のシーンは、人の言葉にならない気持ちを本当によく表現していて、秀逸さに感動します。J・ブリッジズのピンクのコーディネートの装いはとても似合っていて、去りゆくものと残されたものとが交差する瞬間に、爽やかさと脆さの印象を与えて、優れたシーンとなっていると考えてます。
★★★★☆ 原作を読んだ方が奥が深いですが
『ドア・イン・ザ・フロア』は、『未亡人の一年」』という長編小説の前半、全体の四分の一を映画化したものです。 前半だけ映画化して意味があるのかと公開当時は抵抗を感じましたが、それなりにまとまるものなんですね。キム・ベイシンガーと ジェフ・ブリッジスが、きちんと大人を演じていて気持ちがいい。映画は<少年と年上の女性とのひと夏の恋物語>なのですが、この少年と年上の女性に32年後の恋物語があることを知っていると知らないでは、味わいがちがいます。32年後ですよ、ふたりの年齢を指折り数えてみてね。
★★★☆☆ いい雰囲気の映画でした
子供を亡くしたファミリーの戸惑い、残された者の心の痛みが伝わってきた。雰囲気もいいし、床にあるドアに入るラストシーンも素敵な余韻を残した。作家としてのアドバイスも面白いし、登場人物に何故か親しみが湧いた。私としては、ジェフ・ブリッジスのダメおっさん姿が見れて良かったな。最初は、今ひとつピンと来なかったが、2回目は、別作品のように楽しめた。地味な印象ながらジワッと味わえる、丁寧に作られた人間ドラマだった。
作品の詳細
作品名:ドア・イン・ザ・フロア |
原作名:The Door in the Floor |
監督:トッド・ウィリアムズ |
脚本:トッド・ウィリアムズ |
公開:アメリカ 2004年7月14日 |
上映時間:111分 |
制作国:アメリカ |
製作費:750万ドル |
興行収入:670万ドル |
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