なぜ、アメリカ政府は、30年もの間、それをひた隠しにしなければならなかったのか・・・
ワシントン・ポストの女性経営者キャサリン・グラハムと、ワシントン・ポスト編集主幹ベン・ブラッドリーの、上司・部下の関係を超えて描かれる熱い絆や葛藤を、臨場感あふれる熱演で再現!
ストーリー:1971年、泥沼化するベトナム戦争。国防総省はベトナム戦争を調査・分析した文書、通称「ペンタゴン・ペーパーズ」を作成していたが、ある日、その文書が流出し、ニューヨーク・タイムズが内容の一部をスクープした。ライバル紙に先を越されたワシントン・ポストのトップでアメリカ主要新聞社史上初の女性発行人キャサリン・グラハム(メリル・ストリープ)と編集主幹ベン・ブラッドリー(トム・ハンクス)は、残りの文書を入手し、全貌を公表しようと奔走する。政府を敵に回してまで、本当に記事にするのか…報道の自由、信念を懸けた“決断”の時は近づいていた・・・。
出演:メリル・ストリープ、トム・ハンクス、サラ・ポールソン、アリソン・ブリー、キャリー・クーン、ブルース・グリーンウッド、ボブ・オデンカーク、トレイシー・レッツ、ブラッドリー・ウィットフォード、ジェシー・プレモンス
★★★★★ 報道の自由を守る勇気
圧力に屈せず事実を伝えようとするジャーナリストの心意気・・・輪転機が稼働して新聞が印刷されて行く光景に、こんなに感動したことはなかった・・・。
★★★★★ アメリカ民主主義の矜持!!!
国家権力をいわば対外的には、弱体化の恐れありとはいえ、”国家が仕えるべくは自国民”の原理が作動するには、こうした報道の自由が、アメリカ社会の新国家建設の先人の思いに由来する勇気ある民主主義遵守の矜持を示した内容。こうした精神の未熟さを時折露呈する日本社会は、大いに学ぶべき内容。
★★★★☆ 政府と報道の高度な闘い
米国がベトナム戦争に深入りしたのは、征服欲とか、好戦的な感覚によるものではなく、当時の東西冷戦に敗北するかもしれないという恐怖感に突き動かされた結果だったんですよね。だから、米政府も悪いことやっている感覚はなかったし、正しいことをやっているという正義感に燃えていた。だから、議会報告をしない秘密作戦をやったり、国民に真実を伝えなくても、全く罪悪感がなかったように感じます。国民に真実を伝えたら、かえって事態がこじれてしまい、冷戦に敗北してしまう、そのためには自分たちは汚れ役をやるしかないという気負いもあったと思います。しかし同時に、ここには、「国民はこの複雑怪奇な現実を理解できないだろう、これほど難しい問題は、自分たちにしか処理できない」という傲慢さも、米政府側にはあったと思うのです。そして、ここをピンポイントで突いたのがペンタゴン・ペーパーズの暴露だったような気がします。一見したところ、政府側が悪、マスコミ側が善、と単純な構図に見えてしまいますが、実は両者は非常に高い次元で闘っており、政府側のほんの少しの傲慢さが完全敗北をもたらした、そんな感じがします。そういう意味で、当時の米政府が完全に悪者だとは、私には思えないんですよね。ただ傲慢なところがあったのが命取りになった気がします。
作品の詳細
作品名:ペンタゴン・ペーパーズ/最高機密文書 |
原作名:The Post |
監督:スティーヴン・スピルバーグ |
脚本:ジョシュ・シンガー |
公開:アメリカ 2018年1月12日、日本 2018年3月30日 |
上映時間:116分 |
制作国:アメリカ |
製作費:5000万ドル |
興行収入:1億7900万ドル |
Amazonで探す |
Amazonプライムで視聴する(字幕版) |
Amazonプライムで視聴する(吹替版) |
Amazonプライム30日間無料体験を試す |
楽天市場で探す |
楽天SHOWTIME |