遺伝子の徹底管理を行う社会によって引き裂かれる、運命の恋人達の姿を描く
ストーリー:近未来の上海で“パペル”と呼ばれる滞在許可証を偽造していたマリア(サマンサ・モートン)は、その調査に訪れた既婚のウィリアム(ティム・ロビンス)と恋に落ちる。だが2人は同じ遺伝子を持つ者同士で、その関係は“CODE 46”という法律で禁じられていた・・・。
出演:ティム・ロビンス、サマンサ・モートン、ジャンヌ・バリバール、ナタリー・メンドーサ、ナビール・エロウハビ、ニーナ・ワディア、オム・プリ、エッシー・デイヴィス、伊川東吾
★★★★★ 近未来?ラブストーリー!!
たまたまこの作品を知りましたので、監督についての知識等は無く、先入観など無しに見る事が出来ましたが、まずカメラワークと編集の巧さによるSFXに頼らない未来感の出し方がすばらしい!!SFX駆使の映画を期待している方には向かないかと思います。これは近未来を舞台にしたラブストーリーで、SFでは無いと思います。またその設定やいきさつなどに細かい説明的な事が少ないと言われている方もありますが、逆にそこは省きシンプルにする事で、愛に説明や理由はいらないと言うメッセージが受取られ、より主人公二人の想いが強く感じられました。淡々と物事が展開して行く風なところがあるので、人によっては飽きてしまう方も居るかも知れませんが、私はその物事の合間に出てくる街の風景のすばらしさや、新感覚の映像美で次第に魅入られて行きました。最近の映画では珍しく、見終った後に映画を回想する方がより濃密な感覚を覚える作品でした。
★★★★☆ 今ひとたびの・・・
全編93分を通して、息を呑むほど美しい映画だ。セットから作り上げるハリウッドの娯楽SF大作とは違い、実際の風景に撮影の場を求めたからこその近未来世界が圧巻。上海・ドバイの、一方では最先端の町並みが続き開発が進められる中、その影に渦巻くスラム街の住人たち・・・徹底的に管理された“中”と、忘れ去られた人たちが住む砂漠地帯である“外”。そこで繰り広げられる、悲しい、許されない恋。イギリス人監督らしい、ウィンターボトムの音楽・撮影・編集、隅々まで行き届いたセンスのよさにひたすら引き込まれつづけた。 サマンサ・モートンとティム・ロビンスとは意外なカップリングだが、さすが実力者の二人、熱のこもった名演。ラブストーリーとしてはその設定を生かした極上のものに仕上がっているが、設定に懲りすぎで、そちらが先行してしまっている感は否めない。「CODE46」という法律はなんのために存在し、どんな抗いがたい強大な力が二人から子どもを奪ったのか? そこをもう少し踏み込めば、極上の反ユートピアSFとしても名を残せたろうに・・・悲しい別れを繰り返す二人に、今ひとたびのめぐり合いはあるのだろうか?
作品の詳細
作品名:CODE46 |
原作名:Code 46 |
監督:マイケル・ウィンターボトム |
脚本:フランク・コトレル・ボイス |
公開:アメリカ 2004年8月6日、日本 2004年9月11日 |
上映時間:92分 |
制作国:イギリス |
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