ドラマ

ギャング・オブ・ニューヨーク

1861年、ニューヨーク。極限の中で生まれた究極の愛。

『タクシー・ドライバー』、『グッド・フェローズ』をはじめとする数々の傑作を生みだし、今世紀最高の映画監督の一人と讃えられるマーティン・スコセッシ監督が、30年間温めてきた構想を、撮影期間270日、総製作費150億円以上の巨費を投じて挑んだ超大作、それが『ギャング・オブ・ニューヨーク』。70年前に出版されたハーバート・アズベリーの伝説的フィクションをもとに、アメリカ史激動の時代のニューヨークに生きる人々の壮絶な生きざま、極限の中で生まれた究極の愛を見事に映像化した、壮大な一大叙事詩である。

映画界の頂点を極める、超一流キャストとスタッフの夢の競演

主人公アムステルダムを演じるのは、『タイタニック』で全世界を感動の涙で包み、世界中の女性を魅了したハリウッドのカリスマ、レオナルド・ディカプリオ。他作品への出演を断ってまで本作への出演を熱望した彼の渾身の演技は、新たなる伝説を作り上げるに違いない。アムステルダムと恋に落ちるジェニーには、キャメロン・ディアス。また、映画界から引退していた、アカデミー賞に輝く名優ダニエル=デイ=ルイスが、5年ぶりにスクリーンに復帰、ニューヨークを支配するギャング組織のボス、ビル役を圧倒的な存在感で演じている。CG最盛期の中、あえてそれには頼らずに、本物の迫力にこだわり、名作『ベン・ハー』等の撮影が行われた、映画界最高のスタジオとして名高いローマのチネチッタ・スタジオに19世紀末、ニューヨーク黎明期の街並みを完全再現。

ストーリー:1861年、ニューヨーク。縄張り争いを繰り広げる移民同士の抗争により、目の前で父親を殺された少年アムステルダム。自らも投獄された、15年の時を経て、父を殺したギャング組織のボス、ビルへの復讐を誓い、この地に帰ってきた。素性を隠し、ビルの組織に入り込んだアムステルダムは、そこで美しくも謎めいた女ジェニーに出会い、許されない恋に落ちる。

出演:レオナルド・ディカプリオ、キャメロン・ディアス、ダニエル・デイ=ルイス、リーアム・ニーソン、ジム・ブロードベント、ヘンリー・トーマス、ブレンダン・グリーソン、ジョン・C・ライリー

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ ダニエル・デイ=ルイスのカリスマ演技!

「この復讐が終われば愛だけに生きると誓う」ディカプリオ様の女性ファンを呼び寄せるようなラブストーリーぽいキャッチコピーだけど、そんな映画ではない。ディカプリオとダニエル・デイ=ルイスの2人の血で血を洗う闘いが主題となっている。アイルランド移民とネイティヴアメリカンとの民族的な抗争を背景にした壮大な歴史物語でもあり、スコセッシ監督ならではの作品。ディカプリオ様とキャメロン・ディアスの愛の物語なんてオマケ的なものでしかないのです。物語の中心は、そのディカプリオとデイ=ルイスの二人なのだが、それぞれの脇を固める役者が印象薄で残念だ。デ・ニーロが出演の候補に挙がっていたが、デ・ニーロとかハーベイ・カイテルとかジョー・ペシとかクリストファー・ウォーケンもっと味のあるスコセッシ映画に相応しい大物に脇を固めて欲しかった。ひとりかっこよかったのはダニエル・デイ=ルイス。このおっさんは異常にかっこいい。目つきがニヤケてて鋭くて、非常に魅力的なのだ。狂気と人格を兼ね備える驚くほどのカリスマ演技を見せてくれました。

★★★★★ 映画なのだから

主演や賞も気になりますが、あの混沌としたアメリカができる時代背景を、人間的にあくまで良い悪い抜きの人間的な表現で上手く仕上がっていると思う。私はすごく感動して、心が踊りました。そして、ため息をもらしました。レオもこの役の為に体重を増やし、体を鍛えたからこそ、あのシーンが成立ったのだと感心します。

★★★★★ 見たことのない映画アメリカの歴史

衣装、美術、風俗など、これまで描かれたことのないようなニューヨークの一時代が、統一された時代考証と世界観によって緻密に描き出されている。スコセッシ監督の円熟した演出手腕と情熱が画面の隅々にまで行き渡っている。そして、ディカプリオ、ダニエル・デイ・ルイス、キャメロン・ディアスなどの俳優らの、瑞々しくも充実した演技が見られる。
それは監督も俳優も、当時のこの年齢で、尚かつこのタイミングだからこそ生み出せた化学反応ではないだろうか。また、アイルランド出身のリーアム・ニーソンが(彼はアイルランドの著名な独立運動家を描いた映画「マイケル・コリンズ」(1996年・ニール・ジョーダン監督)で主役(マイケル・コリンズ)を演じている)、ここでは物語の支えともなるアイルランド系移民のギャング集団の長を演じており、非常に説得力がある演技を見せている。あくまでも個人的に好きだからこんなことを言ってしまうのだが、本当に映画らしく見応えのある、奇跡のような作品だと思う。

★★★★☆ ギャング・オブ・ニューヨーク

この作品は2回以上見てから評価を下して欲しい!そうでないとラストの「ギャング同士の抗争」「市民の反乱」「政府軍の砲撃」といった三つ巴を見事に編集した心地よさを堪能することはできまい。音楽のテンポと良くあった前半の乱闘シーンも美しい!抑えた血の色が雪にまざり、絵画のような構図。高揚感を覚える。しかしながら、見た後に何か物足りなさを覚える。それは、主役の薄さであろう。ディカプリオが悪いのではない。彼は丁寧に回りの大芝居につられることなく繊細に演じている。少し繊細過ぎたかもしれない。アカデミー賞などでダニエルが主演男優賞にノミネートされたことでも分かるように、本来はアムステルダムが主役の話ではないのだ。おそらく脚本は、デニーロあたりを考えて書かれたのであろう。しかし、この予算の懸かる作品成立にはレオが必要で、かなり無理してアムステルダムの役を膨らませた。アムステルダムは話の運び役で、本来なら無名の俳優の役どころ。人気スターには観客はどうしても感情移入する。
いくらレオが頑張っても台詞がないのでは、説得力に欠いてしまう。つまりバランスが崩れているのだ。ダニエルを主役にするなら、アムステルダムはもっと無名の俳優を。レオを主役にするのなら、もっと悪でも善でもヒーローにすべきだった。彼は力量がある俳優なので、かなりもどかしい気がした。もっとも、スコセッシが描きたかったのは、悪しくとも活気のあるアメリカの成り立ちと、隠しておきたい歴史上の事実。ちょい欲張りすぎた傑作ではあるけれど、その成り立ちがちょっと不幸で、不純だったような作品。

★★★★☆ ダニエル・デイ=ルイスの演技は必見!

1863年のニューヨーク・マンハッタンの一角であるファイブ・ポインツを舞台に、ギャング組織の抗争と、それに翻弄される男女の姿を壮大なスケールで描く。「アメリカ新大陸へ移民した人々」、「英国と愛蘭の対立の構図」を主眼に置き、民族、宗教、家族愛、恋愛、復讐、愛国心と多岐にわたる要素が織り込まれ、展開される。美術セット・衣装が秀逸で、往時のニューヨークの雰囲気を堪能できますし、ラストシーンの情景変化を含めて、NYの歴史として興味深いですが、日本人には舞台背景に馴染みが薄く、2時間半超と長尺なので、少し退屈かも。それでも冒頭の殺戮大乱闘、終盤の徴兵暴動シーン等々、所々で生々しい殺人も描かれ、血が飛び交う凄惨な場面には衝撃を感じます。単なる非道な悪役ではなく、深い信仰心と揺るぎない価値基準を持つ、ギャング=ビル・ブッチャー役の、ダニエル・デイ=ルイスの演技は圧巻であり、崇高かつ威厳堂々たる振る舞いが印象的ですが、ギャング団のボスとして知的な一面や、武闘派として人殺しに長けている一面も恐ろしく演じています。青臭いディカプリオや他の俳優を凌駕するほどの彼の演技は必見と言えます。

作品の詳細

作品名:ギャング・オブ・ニューヨーク
原作名:Gangs of New York
監督:マーティン・スコセッシ
脚本:ジェイ・コックス、ケネス・ロナーガン、スティーヴン・ザイリアン
公開:アメリカ 2002年11月9日、日本 2002年12月21日
上映時間:167分
制作国:アメリカ、ドイツ、イタリア、イギリス、オランダ
製作費:1億ドル
興行収入:1億9300万ドル
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