ドラマ

ラビット・ホール

喪失からの再生を描いた上質な人間ドラマの感動作!

ストーリー:交通事故で愛息子を亡くしたことによって、それまでは想像し得なかった心の痛みに囚われた主人公ベッカ(ニコール・キッドマン)、そしてその夫ハウイー(アーロン・エッカート)。同じ痛みを共有しながらも、夫婦の関係は少しずつ綻び始める。そんなある日、ベッカはとある少年を目撃する。彼の名前はジェイソン(マイルズ・テラー)。8か月前、息子を車で轢いた高校生だった・・・。

出演:ニコール・キッドマン、アーロン・エッカート、ダイアン・ウィースト、タミー・ブランチャード、マイルズ・テラー、サンドラ・オー、パトリシア・カレンバー、ジョン・テニー、ジャンカルロ・エスポジート

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ ニコール・キッドマンの素晴らしすぎる演技に嘆息する秀作

自らの不注意さえなければあわなかったかも知れない事故で愛する子供を失ってしまったとき、父親と母親とは全く異なる心理状態に・・・。その差は母性と父性の基本的な違いに基づくことを鋭く抉っています。ニコール・キッドマンの素晴らしすぎる演技に嘆息する秀作。腫れ物にさわるような周りの対応を十分すぎるほど意識しながらもどうしようもない心の葛藤・微妙な心理の変化が手に取るように表現されています。アーロン・エッカート、ダイアン・ウィースト、マイルズ・テラーといった共演者たちも相当な名演技をしていますが、ニコール・キッドマンの前では霞んでしまいます。「悲しみは小さくはなるけれど、決して消えることは」、「その悲しみも故人の残してくれた大切なもの」。この二つのセリフにテーマが凝縮されているのでしょう。乗り越えるには相当な時間と労力を要するし、結局乗り越えることは出来ずに更なる犠牲だけを生んでしまうかもしれないという危険すらはらんでいることも受け入れねばならない重さ・・・。

★★★★★ 喪失からの再生を丁寧に描いた作品

交通事故で息子を亡くした夫婦の、喪失からの再生を描く物語。ニコール・キッドマン演じる母親の視点で描かれており、映画で描かれるのは主婦の静かな日常。ただ、その生活の隅々に、息子を失った喪失感が滲んでいます。街で加害者側の青年を見かけて、こっそりと様子を見ているシーンでは、抑えきれない悲しみがあふれ出て、強い印象を与えます。また、息子の身の回りの品をどんどんと処分して、悲しみから逃れようとする様子など、ニコール・キッドマンが悲しみを内に抱えた母親を、上手く演じています。加害者の青年と自分から交流を持ち、悲しみを乗り越えようとする姿にも共感ができ、息子の死からなんとかして立ち直ろうとする過程が、とても丁寧に描かれています。作品のテーマ上、大きく盛り上がる場面がある訳ではありませんが、大切な人を失った悲しみを知っている人は、感情移入できる場面が多くあり、それだけに、ラストシーンで爽やかに希望を見せてくれる素晴らしい作品だと思います。

作品の詳細

作品名:ラビット・ホール
原作名:Rabbit Hole
監督:ジョン・キャメロン・ミッチェル
脚本:デヴィッド・リンゼイ=アベアー
製作:ニコール・キッドマン
公開:アメリカ 2010年12月17日、日本 2011年11月5日
上映時間:91分
制作国:アメリカ
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