エレガントな大人の女性に心奪われた若いヒロインの禁断の恋を描いた作品
ストーリー:1952年、ニューヨーク。高級百貨店でアルバイトをするテレーズ(ルーニー・マーラ )は、クリスマスで賑わう売り場で、そのひとを見た。鮮やかな金髪、艶めいた赤い唇、真っ白な肌、ゆったりした毛皮のコート。そのひともすぐにテレーズを見た。彼女の名はキャロル(ケイト・ブランシェット)。このうえなく美しいそのひとにテレーズは憧れた。しかし、美しさに隠されたキャロルの本当の姿とは・・・。不幸な結婚、偽りの人生、何より大切な娘を夫に奪われようとしていた。それを知ったとき、テレーズの憧れは思いもよらなかった感情へと変わってゆく・・・。
出演:ケイト・ブランシェット、ルーニー・マーラ 、サラ・ポールソン 、カイル・チャンドラー、ジェイク・レイシー、コーリー・マイケル・スミス、ジョン・マガロ、キャリー・ブラウンスタイン
★★★★★ 性別関係ない。いい映画。
惹かれあう二人の感情たったその1点に絞ったこれ以上ないほどシンプルで純度の高い脚本なので下手な役者を使えば駄作にもなりえる諸刃の刃的な作品。今の時代にこのシンプルさはすごく新鮮でシンプルゆえに演技力をこれほど求める作品もなかなか無いと思う。1つの表情や仕草が持つ意味を完璧に表現した二人の女優の力は改めてすごいと思った。好きで惹かれあう心の動きや機微に同姓も異性も関係ない。最後のあのラストシーンは歴史に残ると思う。
★★★★★ 美しい…。
眼から感情が伝わってくる。吸い込まれる。しぐさも話し方も表情もなにもかも美しすぎて、そんなものの前では性別などささいなことに思えてきてしまう。抗えない、ってこういうことなのかと。ずるいですよね。ただ、そんな魅力の塊のマダムが最後にすがるところを見て、2人は対等になれたんだなとうれしかったです。
★★★★☆ もっと広いテーマでは。
レズビアンの世界観を描きたい訳でなく、人を愛したり憎んだりすることが時として理由などを飛び越えたものであること、またそういった末に生まれた感情が思いもよらない行動に駆り立ててしまうことを描きたかった気がします。テーマ、映像、音楽、演技とも魅力的なものでしたが、キャロルとテレーズの出会って惹かれあうようになる瞬間については、もう少し丁寧に描くとより引き込まれると思いました。
★★★★☆ 男性向けとは言い難いが・・・いい映画
映像の美しさと、主演のケイト・ブランシェットとルーニー・マーラの抑制された演技が秀逸。お互いの心の琴線に触れるような、言葉ではなくしぐさや目線でのやり取りが素晴らしい。テンポが良い脚本ではないので単調になるシーンもあるが、お互いが『自分は何を欲しているか』に辿りつくには、このゆったりした流れが必要なのだろう。写真を意識したカメラワークが随所にハッとする情景を描いており、また当時のファッションや風俗が垣間見れるのは興味深い。この映画のテーマが、二人の内面的な心の動きを汲み取ることがあるので、内省的な演出が苦手な人は退屈だと思うかも。ラストのシーンは、自分の居場所を探していた二人が、それぞれ選んだ結果がよくわかり緊張感も漂ういい終わり方だった。
★★★☆☆ 世界観が魅力的。引き込まれる。
この世界観に浸るのが気持ちいい。うっとりしてしまう。女性らしくて優雅で美しくて、あんな夢みたいな人と恋に落ちることができたらどんなに素敵なんだろう。テレーズがどんどん垢抜けて綺麗になっていくのもとても良かった。ただ私がこの映画の魅力を理解しきれていない…ラストシーンもあの終わり方だからこそ良かったのだと思うけど、え?!終わった?!!なんて思ってしまった。時間をあけてもう一度また見直したい。あと…個人的には二人がベッドでつけてた香水がとっても気になる!!
★★☆☆☆ 同性が惹かれ合うというテーマは良いけど
この作品では、ケイト・ブランシェットの目つきが子猫を狙うヘビのように見えてしまい、役柄自体あまり好きになれなかった。テレーズは、まだ若く、本当に心から好きになれる男性にめぐり逢っていない気がする。そう思うだけに、一見、感動的なラストシーンもイマイチ…複雑な心境になりました。ケイト・ブランシェットは『ギフト』という映画がとても良かった。
作品の詳細
作品名:キャロル |
原作名:Carol |
監督:トッド・ヘインズ |
脚本:フィリス・ナジー |
原作:パトリシア・ハイスミス『キャロル』 |
公開:アメリカ 2015年11月20日、日本 2016年2月11 |
上映時間:118分 |
制作国:アメリカ、イギリス |
製作費:1100万ドル |
興行収入:4000万ドル |
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