大企業の訴訟案件をめぐり原告と被告双方の弁護人として対決することになった父娘を描いた法廷ドラマ
ストーリー:カリフォルニア州サンフランシスコ。弱者たちの弁護に人生を捧げ英雄視されてきたベテランの敏腕弁護士ジェド(ジーン・ハックマン)には、彼と同じ道を進み、今では優秀な弁護士へと成長したマギー(メアリー・エリザベス・マストラントニオ)という娘がいる。だがマギーは、父が世間の名声とは裏腹に女性問題で母を悲しませてきたことを今でも許せず、父娘の仲は冷えきったままだった。そんなある日、運転中の車が突然炎上する事故が発生、被害に遭った男性が全米有数の自動車メーカーを訴えて裁判が開かれることになる。偶然にもその自動車メーカーの顧問弁護士事務所に籍を置くマギーは、キャリアアップの絶好のチャンスと、被告側の弁護人に志願。ところがその一方、原告の弁護を引き受けることになったのは、彼女の父親ジェドだった。やがて裁判が開始され、父娘は法廷で激しくぶつかり合うのだが・・・。
出演:ジーン・ハックマン、メアリー・エリザベス・マストラントニオ、コリン・フリールズ、ドナルド・モファット、ヤン・ルーベス、フレッド・ダルトン・トンプソン、ジョナサン・シルヴァーマン、ローレンス・フィッシュバーン
★★★★★ 家族愛
ジーン・ハックマンてどんな映画で観てもカッコいい。娘に軽蔑されて毛嫌いされてるお父さんが有能な娘を手玉にとっている上司と怒鳴り合うシーンとか好きです。でも私の中での主人公はお母さんです。表面には出さなくても一番愛情と葛藤のドラマを抱えてたんじゃないかと思いました。いい映画でした。
★★★★★ ジーン・ハックマンが正義感剥き出しで活躍する法廷サスペンス。お定まりのような終わり方だが、何度観ても面白い
洋の東西問わず法廷物は一部の例外を除いて見応えのある作品が多いのだが、今作もその1本。今作は唯の法廷物ではなく、主人公である弁護士のジェド(ハックマン)の妻、娘との愛憎ドラマと言うか人間ドラマが中心となっており、ラストではホロリとさせれる。そこが法廷物としては甘いと指摘される方もおられるようだが、大甘メロドラマが大好きな私にはこれぐらいの甘さは許容範囲。確かに裁判の決着の付け方など、疑問を感じる部分が無きにしも非ずだが、所詮は娯楽作品ですから目くじらを立てるのも如何なものかと。それにしても今作のジーン・ハックマンは素敵である。何が素敵なのかと言うと、弁護士としてのキャラだけではなく、夫としてそして父親としてのキャラが良いんですね。特に妻のエステル(ジョアンナ・マーリン)のお葬式での弔辞の内容が泣かせる。過去の女性問題で妻や娘を泣かせてきたジェドだが、今では仕事一筋であり、何だかんだ言っても妻を心から愛している。そして1人娘に対しては同業という立場上(しかも今作では敵対関係)厳しい態度を取りながらも、父親として娘を想う気持ちが出てしまう。そのジェドの心の内側をハックマンが巧みに演じております。この人がこういう家庭的な一面を見せるキャラを演じるのは珍しいのでは。一応サスペンス作品の体裁を取っているので、ストーリーの詳細は省きますが、実際に亜米利加で起こった裁判劇を元ネタにしており強者(大企業)対弱者(被害者である一般市民)という解りやすい構図なので、法廷物と言えどストーリーはいたってシンプルです。弱者側にジェド、強者側に娘のマギー(メアリー・エリザベス・マストラントニオ)という配置ですが、これが逆になっても面白かったのではと思います。上述のように人間ドラマに重きを置いた為、法廷における丁々発止の駆け引き合戦は余り楽しめませんが。
作品の詳細
作品名:訴訟 |
原作名:Class Action |
監督:マイケル・アプテッド |
脚本:キャロリン・シェルビー、クリストファー・エイムズ、サマンサ・シャッド |
公開:アメリカ 1991年3月15日、アメリカ 1991年11月2日 |
上映時間:110分 |
製作国:アメリカ |
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