Nothing But Movies

それでも世界が続くのなら・・・

第三次世界大戦、勃発。迫り来る終末、未来のために少女が信じた、たったひとつの約束

ストーリー：ニューヨークから単身イギリスにやってきたデイジー(シアーシャ・ローナン)。生まれたときに母親を亡くした彼女は、見知らぬ3人の従兄弟とひと夏を過ごすため、この異国の地を訪れた。複雑な家庭環境で育ったせいで自意識が強く反抗的なデイジーだったが、人なつこく純真な従兄弟たちと過ごす生活は、そんな彼女の頑なな心を少しずつ溶かしていく。そして、彼女は長兄エディとの間で初めての恋に落ちた・・・。そんなある日、ロンドンでテロリストによる核爆発が発生。第三次世界大戦勃発に伴う戒厳令がしかれるなか、デイジーたちは突如現れた軍に拘束され、離ればなれにされてしまう。軍の管理下に連れて来られたデイジーは、エディとの再会の約束を胸に秘め施設を脱出。いくつもの極限の試練が待ち受ける荒廃した世界に身を投じていくのだった。

出演：シアーシャ・ローナン、ジョージ・マッケイ 、トム・ホランド、ハーリー・バード、アンナ・チャンセラー、コーリイ・ジョンソン 、ダニー・マケヴォイ、ダーレン・モーフィット

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★　女性から見た戦争。

題名と主人公のシアーシャ・ローナンに惹かれて観ました。戦乱になる中、主人公の女性目線で描かれていて、とても重い作品でしたが、戦争を知らない世代の私には衝撃でもあり、主人公に共感ももちました。現在でも、テロは国内でも大きな波紋を広げていますが、主人公とそのいとこの女の子の視線から見る戦乱は、残酷でしたが、主人公はそれでも生き抜こうと、いとこを守りながら、愛する人のもとへ行きます。私の祖父は、シベリア抑留者でしたが、亡くなるまで、何も家族に話さずにいました。ただ、家族を守るという意識の強い人でした。女性におすすめの作品です。緊張感も続きますが、ラストの彼女のセリフは、とても強いものでした。一度観ても損のない作品です。

★★★★☆　リアリティのある痛烈な恐怖

原作がヤングアダルト向け、かつ架空の政治情勢下での核戦争が舞台とあって、もっと現実離れした話を想像していた。ところが、このリアリティ。イギリスの田舎の美しい自然が鮮やかで、そこで蘇生するいかにも現代アメリカのティーンを丁寧に描き、その後突然起こる核爆発以降の戦争が痛いし怖いし、緊迫してるしで、とにかく、期待していなかった分とんでもなく鷲掴みされてしまった。オススメします。

★★★★☆　セカイ系ですか

戦争が起こっているけれど具体的には敵は視界には現れないという、なんか日本のいわゆるセカイ系アニメのような展開、実際映画の冒頭は少年少女たちのゆるい日常生活の描写が続く、はっきりいってヒロインが恋人を探し当てた瞬間戦争が終わるのもセカイ系ぽい。でもだからといってそんなことを指摘したくて感想を書いているわけではない、たぶん世界中がこういう気分なのだと思う。なんか現実で不気味なことが起こっていて、だから好きな人と小さな世界でもいいから一緒にいたいという、そういうのは世界共通なのだ、そういう意味で結構人が死んでいるのに現実感がなく、恋人との思い出のほうがリアルという、この感覚はアニメファンにも理解できて感動できると思う。

★★☆☆☆　原作とは別モノですね

数年前に原作を読みました。映画は一言で表すとサバイバル映画。原作はどちらかと言うとヒューマンドラマだと思います。いとこ達の兄弟構成や年齢設定、それぞれの性格が原作とは違っています。個人的に、原作の魅力はいとこ達のキャラクターにあったと思うので、それが映画では変えられていてガッカリしました。アイザックは無口、エドモンドはもっとカリスマ性がある、パイパーは末っ子ですが誰よりも心優しく、幼稚な主人公に始終愛を注ぐ役どころ・・・なのですが。(ちなみに映画には出てこない長男もいます)主人公とエドモンドの恋、もう少し丁寧に描いてほしかったです。再現するのは難しいところだとは思いますが・・・。戦後の人物たちの心の動きや成長も端折られてます。原作のアイデアだけを借りてサバイバル映画にした、という印象でした。戦争の怖さやリアリティ、混沌さは伝わってきました。でも原作では戦時中のことももっと細かい部分が描写されていると思います。戦いや恐怖だけじゃなくて、日常がどうなるかと言ったことが。ガッカリしましたが、原作とは違う作品として捉えることにしました。

作品の詳細