その瞬間、世界のすべてが敵となった
スパイ小説の大家『裏切りのサーカス』のジョン・ル・カレがあぶり出す、“現代”の<リアル>諜報戦
ストーリー:ドイツの港湾都市ハンブルク。諜報機関でテロ対策チームを率いる練達のスパイ、ギュンター・バッハマン(フィリップ・シーモア・ホフマン)は、密入国したひとりの若者に目をつける。彼の名前はイッサといい、イスラム過激派として国際指名手配されていた。イッサは人権団体の若手弁護士の女性、アナベル・リヒターを介して、銀行家のトミー・ブルーと接触。彼の経営する銀行に、イッサの目的とする秘密口座が存在しているらしい。一方、CIAの介入も得たドイツの諜報界はイッサを逮捕しようと迫っていた。しかしバッハマンはイッサをあえて泳がせ、彼を利用することでテロリストへの資金支援に関わる“ある大物”を狙おうとしていた・・・。
出演:フィリップ・シーモア・ホフマン、レイチェル・マクアダムス、ウィレム・デフォー、ロビン・ライト、グリゴリー・ドブリギン、ホマユン・エルシャディ、ニーナ・ホス、ダニエル・ブリュール、ヴィッキー・クリープス
★★★★★ フィリップ・シーモア・ホフマン・・・
スタートからラストまで、フィリップだけを追って観てしまいました。とても良かった~。もうフィリップの演技を観れない事が、残念でなりません・・・。
★★★★★ 極上のスパイ物
ジョン・ル・カレ原作の映画。ブルーレイがお手ごろの値段になったのを機に購入。主人公をはじめ主要キャラの細かな設定・立ち位置などは観はじめは分かりにくくもありますが、中盤の頃にバッハマンやモア、それとマーサとの関係性、それぞれの思惑さえ理解出来れば難なくストーリーにのめり込める。各々の平和や正義に対する捉え方の差異が悲劇的なラストを呼び込む。スパイ物ですが、ル・カレよろしくアクションなどは無く、相変わらず地味ですが、終始「ハラハラ」します。一回観賞してラストまで分かった後に再観賞すると今度は「ヒリヒリ」してくる。
★★★★☆ ちょっと物足りない
ル・カレ原作に引かれ購入。派手なアクションに媚びない、ある情報員のストーリー、人間臭さがよく描けていました。
本作品が遺作となったシーモアの絶妙な演技は見ごたえのあるものです。裏切りのサーカスのように作品にのめり込まされる事はありませんでしたが、予想外ながらあっけないエンディングは消化不良です。銀行家のウィリアム・デフォーは意外な配役ながら、残念なのは女弁護士のレイチェル・マクアダムス。恋愛お手軽ドラマのイメージが強すぎ、頂けませぬ。実質3.5評価です。
★★★☆☆ P.S.ホフマンの最後の出演作になってしまった。
数あるジョン・ル・カレ原作の映画化作品の中では脚本が凡庸だ。ル・カレの作品は登場人物が葛藤をねじ伏せ、乗り越えながら任務を全うしよう( あるいは生き延びよう) とする心の動きが、ル・カレ独自のダイナミズムを生んでおり、その辺りも映画化を難しくしている。原作のほとんどすべてが映像化されているので、過去の作品から学ぶことはできるはず。エスピオナージュ系列の映画に関しては、私は辛口の評価になってしまう。しかしカメラが良いのか、映像が綺麗で美しい。
作品の詳細
作品名:誰よりも狙われた男 |
原作名:A Most Wanted Man |
監督:アントン・コルベイン |
脚本:アンドリュー・ボーヴェル |
原作:ジョン・ル・カレ『誰よりも狙われた男』 |
公開:アメリカ 2014年7月25日、日本 2014年10月17日 |
上映時間:122分 |
制作国:アメリカ、イギリス、ドイツ |
製作費:1500万ドル |
興行収入:3100万ドル |
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