何故ジョン・レノンは殺されたのか
全世界が衝撃を受けた、ジョン・レノン殺害事件・初の映画化!!
ストーリー:1980年12月6日、ニューヨーク。1人のジョン・レノンファンがニューヨークの空港に降り立った。彼の名はマーク・デイヴィッド・チャップマン。目的はただひとつ、ジョン・レノンを殺害すること。彼は空港から、数ヶ月前にも訪れたレノンが居をかまえるダコタハウスに直行し、レノンとの接触を狙う。ダコタハウス前でただひたすら待ち続ける彼は、この場所で二人の人物と出会う、ひとりはダコタハウスでは有名なレノン・ファン、ジュード。もうひとりは、パパラッチのポール。そして、ニューヨークへ来てから3日目の朝となった。チャップマンは感じた。「今日が実行の日だ」。
キャスト:ジャレッド・レト、リンジー・ローハン、ジェダ・フリードランダー、アーシュラ・アボット、マーク・リンゼイ・チャップマン、マリコ・タカイ
★★★★★
ジョンレノンを暗殺したマーク・チャップマンの行動・心理を追った作品である。チャップマンを演じるレトの名演技のおかげで狂気が非常に滲み出ている。(ちなみに彼はこの映画出演の為に痛風になるほど体重を激増させたそうでその俳優魂には驚嘆させられる)同じような映画に「ジョンレノンを撃った男」があるが、いくつか違うシーンがある。
・ジョンが雑誌で「自分の為に生きる」ようなことを発言し、チャップマンはファンへの「裏切り行為だ」と激怒
・実際にジョンに会い、サインをもらい、親切なジョンに感動するが、同時に殺意との間で葛藤・苦悩する(この作品の一番の見所)
・熱狂的ではなかったもののジョンのファンだった「ジョンレノンを撃った男」の方が話はリアルだが、チャップマン本人の心理描写はこちらの方が迫力があったと思う。果たしてこの狂気のチャップマンと、「ジョンレノンを撃った男」の冷静(無表情)なチャップマン…一体どちらが本当のチャプマンなのか?
★★★★☆ ジャレット・レトの努力に感嘆
ジョン・レノンを暗殺したマーク・デイビッド・チャップマンの殺害に至るまでの最後の3日間を描いた映画。主演のジャレット・レトの役作りが素晴らしく感心しました。体重を30kgも増やして彼はこの役に挑みました。J・P・シェファー監督は彼について「ナルシシズム、自己破壊など精神的な面を演じなければならない。でもジャレッドは自己破壊の性質を把握していた。自分を破壊したい衝動だ。」「彼が思い入れを感じない映画をやることはない。行くなら最後まで行ってその場所に留まり深い闇に入れる。彼ならそれができると思った。」と言っています。彼の演技は闇の部分に入っていると思います。チャップマンは様々な医者に診断されたようでそしてほとんどの医者が同じことを言ったことがないようです。つまりチャップマンには複数の顔があるように感じます。ジャレット・レトが演じたチャップマンは奇妙な人間でした。それはチャップマンの一面だと思います。僕はチャップマンを精神的におかしくなっている人間だと思っていたのでこの映画には共感しました。ジャレット・レトがチャップマンの心の声を静かに語ることでチャップマンの闇の部分を浮き上がらせています。一方もうひとつチャップマンを描いた映画「ジョン・レノンを撃った男」があります。こちらはチャップマンが普通の人間のように描かれています。どちらが真実に近いかはわからないけれどチャップマンを知る上でどちらも重要な映画だと思います。
★★★★☆ マークの葛藤が良く出ていました。
まずは役者が良かったのか、違和感なく観ることができました。資料で読んだマークでした。本当に過去にさかのぼって本人を撮影したのではと思わせるくらい演技も良かった。私はカメラについてド素人ですが、どの角度から撮ったら一番伝わるかをカメラさんが見事に捉えているような気がしました。そういった意味でもとても面白い。何よりも、マークが葛藤するシーンが何度も入っていて、ジョンを殺す手前の葛藤などは多少でも感情移入しているとこちらもマークと同様に混乱するようでした。吹き替えの方も声の高さやちょっと子どもっぽいような役作りで、マーク役にぴったりです。非常に上手く作られた映画だと思います。私は2週間のうちに5回ほど観ました。一時停止をしてマークの気持ちを考えたり(考えさせられるようなシーンもあります)、映画というか資料に近かったです。
★★☆☆☆ 面白いです・・・が、
非常に興味深い映画です。暗い雰囲気とチャップマンに潜む悪魔性を通して、すべての人間がもっているであろう闇の部分を垣間見るような、そんな内容です。あえてくだらないツッコミを入れるなら、ジョンレノンの登場はもっと印象的にしてほしかったなぁ…苦心してああなったんだろうなってのがなんとなくわかりますが、ちょっともったいないかな…でもそんな点は問題にならないほど、この映画は惹きつける何かがあります。ただ個人的に、この内容の映画を手放しで評価することに抵抗を感じるのです。それは、人の中にあるパンドラの箱を開けてしまいかねないテーマを扱っているからです。だからこそあえて私はこの作品を評価することはせず、この作品を人に勧めることも控える選択をします。ただこの作品が良いか悪いかで言うのなら、迷わず良い作品であると答えます。ちなみに…確かJ・F・ケネディを暗殺した犯人もキャッチャー・イン・ザ・ライを愛読していたとか。それも含め、ひとつの作品がそれを見た人にどんな影響を与えるのか考えると、このチャプター27を人に勧めることを控えるべきなのかなと思いました。
作品の詳細
作品名:チャプター27 |
原作名:Chapter 27 |
監督:デヴィッド・S・ウォード |
脚本:R・J・スチュワート |
公開:アメリカ 2008年5月28日、日本 2007年12月15日 |
上映時間:85分 |
制作国:アメリカ、カナダ |
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