命を“提供”するために、彼らは生まれた・・・
カズオ・イシグロのベストセラー小説を奇跡の映画化!
ストーリー:外界から隔絶した寄宿学校ヘールシャムは、他人に臓器を“提供”するために生まれてきた〈特別な存在〉を育てる施設。キャシー(キャリー・マリガン)、ルース(キーラ・ナイトレイ)、トミー(アンドリュー・ガーフィールド)は、そこで小さい頃から一緒に過ごしてきた。しかしルースとトミーが恋仲になったことから、トミーに想いを寄せていたキャシーは二人のもとを離れ、3人の絆は壊れてしまう。やがて、彼らに逃れようのない過酷な運命が近づく。ルースの“提供”が始まる頃、3人は思わぬ再会を果たすが・・・。
出演:キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールド、キーラ・ナイトレイ、シャーロット・ランプリング、サリー・ホーキンス、イゾベル・ミークル=スモール、エラ・パーネル、チャーリー・ロウ、アンドレア・ライズボロー、ドーナル・グリーソン
★★★★★ 衝撃的な映画、恐怖映画の傑作
この映画はノーベル賞作家自身が口出しをして作成された映画であるが、人間というものを本質的視点から描いて、人間であることの恐怖をわれわれに訴えかける。人工移植の極点に位置する人身臓器販売という大犯罪がやがて臓器を取り出すためだけの人造人間へと発展していき、そういう人造人間を「人造」だからと言う一点で生きたまま臓器を取り出し、やがて三回の手術をクリヤできないほとんどの人造人間は死に追いやられる。人造人間であるという出生以外には人間である人間とは現代の我々でもある。イギリスでクローン羊が生まれ、同じく狂牛病を発病させた国に生きた日本人作家の名作を忠実に再現した名作である。安楽死、ロボトミー、臓器売買、人身売買、クローンと人類のエゴイズムはとどまるところを知らない。
★★★★★ キャストが見事
緻密にディティールまで表現されたカズオ・イシグロの長編小説の映画化。この緻密さに加えそれなりの長さの小説を2時間あまりにまとめるのは難しい作業だったと想像する。小説を読んでいない人にはわからないところもあったのではないだろうか。それでも、小説の舞台や世界観を見事に映像としてみせてくれている。CMやマドンナなのMVでも活躍していたマーク・ロマネクだけあってその映像センスが素晴らしい。なんといってもキャスティングが見事。小説のイメージ通りの見事な配役。それにしても、やはりすごい原作であることにため息がでる。
★★★★★ ぜひ原作も読んで!
原作を読んでからこちらを観ました。長編小説の筋がストレートに、美しく2時間弱に纏まっています。素晴らしい俳優さんたちのおかげで、主人公3人の葛藤も原作通り表現されていて、素晴らしい映画でした。ただ、この映画が好きな方には、やはり原作を読んで欲しいなあ…と。映画では1本の物語の筋の上にシーンが展開されていきますが、原作では、1つのシーンに多層的に意味が重なっているのです。それが人の思いの切なさやもどかしさ、美しさを倍増させて胸に迫ってきます。著者の筆による人物描写の精緻さにも驚嘆していただきたいです。
★★★★☆ お勧めします。
原作は映画には出来ないと確信しておりましたが、納得できるものでした。映像も繊細で綺麗。出来れば幼少期をもう少しえぐってくれたらなあ。
★★★★☆ あっさり暗示的
カズオイシグロは食わず嫌いだったけれど、遅ればせながら 映画版を見てみた。あっさり暗示的。日本版ドラマ仕立ての方が 感情表現が細やかだった。イシグロさんの原作の怖さはどちらからも伝わった。臓器提供クローンとして生まれ育つ命・・・戦争に駆り出される若者とも通じる。
★★★★☆ 綾瀬はるか版の方が好み
どうしても見たかったので、週末セールで100円で見るべきか、それとも保有すべきか迷いました。保有額が安いのであればレンタルをしてみることを学びました。つまり、思っていた程でもないと言うのが感想です。
作品の詳細
作品名:わたしを離さないで |
原作名:Never Let Me Go |
監督:マーク・ロマネク |
脚本:アレックス・ガーランド |
原作:カズオ・イシグロ『わたしを離さないで』 |
公開:アメリカ 2011年2月11日、日本 2011年3月26日 |
上映時間:105分 |
制作国:イギリス |
製作費:1500万ドル |
興行収入: 900万ドル |
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