20世紀初頭のアメリカで絶大な人気を博した伝説のポピュラー・シンガー、アル・ジョルスンの伝記映画
ストーリー:19世紀末、エンタテイナーに憧れるあまり家を飛び出して旅の一座に加わったジョルスン(ラリー・パークス)は、顔を黒く塗ったスタイルで舞台に立ち、人気を得る。やがて彼はもっと大勢の人々に自分を知ってもらうべく、トーキー映画第1作の『ジャズ・シンガー』に出演し、大成功を収める・・・。
出演:ラリー・パークス、イヴリン・キース、ウィリアム・デマレスト、ビル・グッドウィン、ルドウィッグ・ドナス
★★★★★ ジョルスンの伝記映画
1946年コロムビア作品。舞台・映画・ラジオなど幅広い分野で活躍したエンターテイナー、アル・ジョルスンの生涯を描く。主な出演者は、ラリー・パークス、イブリン・キース、ウィリアム・デマレストなど。歌声はこの作品のために新たに録音されたジョルスン自身のものが使用されている。他の伝記映画と同様に、この作品のかなりの部分(特に結婚生活に関する部分)はフィクションだが、それはさほど重要ではない。歴史的事実よりもジョルスンの芸に対する情熱を描くことに重点を置いた本作品は、多くの伝記映画の中でも最も優れた部類に属する出来映えとなった。彼の出世物語が描かれる前半のテンポのよさと比較すると、妻となるジュリー(ルビー・キーラーが名前の使用を拒否)との関係が中心となる後半は幾分スローダウンする印象を受けるものの、全体としては手堅くまとめられており、人間味とユーモアに溢れた心温まるドラマに仕上がっている。ボードビルやミンストレル・ショーなど古きエンターテインメントの世界を垣間見ることができるのも興味深い。ジョルスンを演じる殆ど無名だったラリー・パークスはジョルスン特有のジェスチャーや彼の歌声のリップシンクを見事にこなして一世一代の熱演を見せ、スティーブ(実在した複数の人物を合成)役のウィリアム・デマレストもボードビルの経験を活かして役に現実味を与えている。そして代表曲「My Mammy」をはじめ数多くの歌を提供したジョルスンは、この作品の大ヒットによって半ば忘れられた存在から第一線に返り咲き、続編「ジョルスン再び歌う」(1949)も製作された。2本合わせて観ればいっそう楽しめるだろう。
作品の詳細
作品名:ジョルスン物語 |
原作名:The Jolson Story |
監督:アルフレッド・E・グリーン |
脚本:ジョセフ・H・ルイス |
公開:アメリカ 1946年10月10日、日本 1950年9月22日 |
上映時間:130分 |
制作国:アメリカ |
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