ドラマ

わが谷は緑なりき

「西部劇の神様」ジョン・フォード監督による不朽の名作

ストーリー:ギリム・モーガンの一家は、10歳の末っ子のヒュー(ロディ・マクドウォール)をのぞいて、すべて炭坑で働いていた。彼等はみな応分の収入があり平和だった。家族の受ける給料は家長のモーガン老(ドナルド・クリスプ)によって保管され、家庭のために決められた使途にあてられていた。 長男のイヴォール(パトリック・ノウルズ)は、新任の村の教会の牧師グラフィードの手でブローウィン(アンナ・リー)と結婚して、家を出て一家を構えた。だが平和な鉱山町も、経営者が労 賃値下げを断行してから波乱が生ずる。モーガンの息子たちは組合を組織して戦おうとしたが、ギリム老は反対だった。息子たちはヒューとアンハード(モーリン・オハラ)をのこして、両親の元を去ってしまった。鉱夫たちはストライキにはいった・・・。

出演:ウォルター・ピジョン、モーリン・オハラ、ドナルド・クリスプ、ロディ・マクドウォール、バリー・フィッツジェラルド、サラ・オールグッド、ジョン・ローダー、アンナ・リー、メエ・マーシュ、アン・E・トッド、パトリック・ノウルズ

視聴者の声【Amazonレビューより】

★★★★★ ボクの生涯の1本!

この映画には人生の大事なことがいっぱい詰まっています。決して説教くさくなく、そうしたことをしみじみと思わせてくれて、観るたびにほんわかした気持ちになります。ボクが特に好きなのが、街中に歌があふれるところ。家の中でも人が集まれば誰からとなく歌いはじめるところ。そして「穴のあいた風呂に水を一定量入れると、風呂が満杯になるのにどれほどの時間がかかるか?」という勉強を牧師さんと息子がしている時の母親のひとこと「学校って変なことを教えるんだね?」「穴のあいた風呂に水なんかいれないよ」みたいなコメントは何度観ても微笑ましく、また学ぶということについて考えさせられます。末息子のヒューが街の学校で担任教師から折檻されたことで、炭鉱町の荒くれ2人が学校に乗り込むシーンは、今日では「体罰に対する暴力での報復」と解釈されるのかもしれませんが、1941年のこの作品の時代背景を考えれば、炭鉱町の心意気として、その大らかさにボクは共感します。拍手喝采ものです。作品が作られた時代と映画の中の時代設定に身をゆだねて鑑賞しなければ、そしてその中にある普遍的と思えるものから感動を味あわなければ、古い映画を観るルール違反になるとボクは思います。ジョン・フォード監督の見事な演出とフォード組の見事なアンサンブル。語り口の巧さはすでにこんな昔に完成されていたのか!と驚かされる見事な映画です。理屈ではなく、大事なものがいっぱい詰まった家族の物語。人生の不思議を考えさせてくれる傑作です。大好きです。

★★★★☆ 善良なることの意味

この映画を観て「善良なる人間とは」ということについて考えさせられました。モーガン一家の父と母はやさしさと思いやりにあふれた善良なる人たちです。父として母として、かくありたいと思うシーンもいろいろありました。また、善良であるためには、やさしさだけでなく強さも必要です。不正を認めない強さ、自分を律する強さ、人を許す強さなど、善良であることの意味をいろいろと考えさせられる場面が多々ありました。人は誰でも弱いところがありますから、ただ善良なだけではなかなか生きていけないでしょう。それを、この映画の牧師さんのように偽善者だと糾弾するのは、ちょっとこそばゆい感じもするのですが、それでも、自分の心の弱さを克服するべく、時には取り出して観てみたいと思わせられる映画です。

作品の詳細

作品名:わが谷は緑なりき
原作名:How Green Was My Valley
監督:ジョン・フォード
脚本:フィリップ・ダン
公開:1941年10月8日
上映時間:118分
制作国:アメリカ
製作費:80万ドル
興行収入:240万ドル
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