熱砂のアフリカ戦線。連合軍を揺るがした「砂漠の狐」ロンメル将軍の悲劇の生涯
ストーリー:第2次大戦中のアフリカ戦線において、連合軍は、智将ロンメル元帥(ジェームズ・メイソン)率いるドイツとの戦いに苦戦し、元帥の暗殺計画を試みるも失敗。ドイツの捕虜となった英軍将校のヤングは、あわや死の寸前、ロンメルの一言で救われ、敵ながらあっぱれと彼の立派な人柄に感心する。ところが戦後、そのロンメルの死が闇に包まれているのを不審に思ったヤングは、その死の真相を解くべく調査を開始。そこから浮かび上がったのは意外な事実だった・・・。
出演:ジェームズ・メイソン、セドリック・ハードウィック、ジェシカ・タンディ、ウィリアム・レイノルズ、ルーサー・アドラー、エヴェレット・スローン、レオ・G・キャロル、ジョージ・マクレディ、リチャード・ブーン、エドュアルド・フランツ
★★★★★ ジェームズ・メイスン主演
独軍ロンメル元帥を演じるのはジェームズ・メイスン。彼は既に42歳。演劇からキャリアを初めて映画へ。表に出るまで時間がかかったようだ。ナチスが必ずしも一枚岩ではなかったことや、敗戦が色濃くなってくると尚更でヒトラー暗殺計画もあった。戦後間もない1951年に、独軍ロンメル元帥を主人公にして映画製作するとは、映画の最後で敵国だった英国チャーチルがロンメル元帥を讃えるように、余程、名声があった人物だったのであろう。戦闘シーンは実写フィルムを使っていると思われる。
★★★★☆ ドイツ国民や兵隊を無駄死にさせないよう奔走した軍神
第二次大戦でドイツの伝説的英雄となったロンメル将軍を取り上げた、ドキュメンタリータッチの戦争物語となっています。しかし、ロンメルの北アフリカ戦線での活躍の場面は描かれておらず、エル・アライメンでの敗北を機に、ヨーロッパへ戻った彼のその後の軍人生活が丹念に描かれている。ヨーロッパ戦線の大転機となった連合軍によるノルマンディ上陸作戦に対して、ロンメルは綿密な作戦計画をヒトラーに提案したが認められず、その後は負傷したこともあって戦線を離脱、しばらく不遇を託っていたが、やがてヒトラーの方針に否定的となり、ヒトラー暗殺計画を知らされたロンメルは反対の意思を示すことはなかった。もし、暗殺が成功していれば、ロンメルら講和派は少しでも有利な条件で連合軍に対し、講和条約の締結を急いだと思われ、あそこまでのドイツの悲惨な状況は避けられたかもしれない。そう思うと、本当に人道的で優秀な人間を失ったことは残念であるとしか思えない。
作品の詳細
作品名:砂漠の鬼将軍 |
原作名:The Desert Fox: The Story of Rommel |
監督:ヘンリー・ハサウェイ |
脚本:ナナリー・ジョンソン |
原作:デズモンド・ヤング『砂漠の狐ロンメル』 |
公開:アメリカ 1951年10月17日、日本 1952年7月8日 |
上映時間:88分 |
制作国:アメリカ |
Amazonで探す |
Amazonプライムで視聴する(字幕版) |
Amazonプライムで視聴する(吹替版) |
Amazonプライム30日間無料体験を試す |
楽天市場で探す |