事件の記憶を呼び覚ます恐怖、再び・・・
ストーリー：一人の美しい女性。ある被害に遭った精神的ショックで外出を拒み家の中だけで暮らしていた。ある日発作で倒れたところ、新しいルームメイトの青年に助けられる。それから青年は何かと親切にしてくれ、彼女は心を許していく。しかし次第に彼の不審な行動に気づき始め、そんな時 女性殺人事件のニュースを耳に、彼が殺人犯なのでは・・・と彼女はパニック状態に陥る・・・。
出演：ピーター・サースガード、カタリーナ・リイシュー、リズ・スタウバー、ジェフリー・ロワー、アン・マグナソン
★★★★★ 告発の題名
原題Kitchen Privileges（特別なキッチン）レイプつながりで『告発の行方』をパクった邦題で、映画の内容とは全然関係ありません。法廷物でもないし、パッケージデザインから想像するどろどろしたサスペンスでもありません。むしろヒューマニズムあふれる映画です。レイプ被害を受け心に傷を負った女性マリーと、新しくルームメイトになった青年トムの交流を描いた作品です。発作を起こしたマリーをトムが助けた事がきっかけで２人の関係が始まります。２人が顔を合わせる場所は共同のキッチンだけ。殻に閉じこもるマリーの心を開かせようと、トムは彼女に優しく接します。自分はコックであると彼女のために特別な料理を作ったり、冗談を言ったりします。しだいに心を開いていくマリー。トラウマからも開放されるかと思われたその時、女性殺人事件のニュースが入ってきます。トムに疑いを持つマリーは再び殻に閉じこもり、トムは別れを告げず静かに放浪の旅を再開します。性的被害を受けた女性の心理的外傷とは、かくも深刻なものなのである事を痛感させられました。題名からは想像出来ない、淋しいけど心温まる秀作です。
作品の詳細
| 作品名：告発の彼方 |
| 原作名：Housebound、Kitchen Privileges |
| 監督：マリー・コーンハウザー |
| 脚本：マリー・コーンハウザー |
| 公開：2000年9月2日 |
| 上映時間：89分 |
| 制作国：アメリカ |
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