運命より強く、この子を守りたい
ストーリー:NYの郵便局で働く男ヘクターが、切手を買いに窓口に現れた男を突然射殺。彼の部屋からは、行方不明になっていた彫像の頭部が発見される。ヘクターと殺された男の関係は—? 謎を解く鍵は1944年、第二次大戦下のイタリア、トスカーナにあった。ヘクターは、ナチスと戦う米黒人部隊“バッファロー・ソルジャー”の一員だった。彼を含む4人の兵士はアンジェロという名の少年を救ったために敵陣で孤立。しかし、ピュアな魂を持つアンジェロが彼らの運命を大きく変えていくとは、そのときまだ誰も知らなかった・・・。
出演:デレク・ルーク、マイケル・イーリー、ラズ・アロンソ、オマー・ベンソン・ミラー、マッテオ・スキアボルディ、ヴァレンティナ・チェルヴィ、ピエルフランチェスコ・ファヴィー、オメロ・アントヌッティ、ジョン・タトゥーロ、ジョセフ・ゴードン=レヴィット、ジョン・レグイザモ、ケリー・ワシントン、アレクサンドラ・マリア・ララ
★★★★★ 宝物の1枚
Gyao!で何度も観た映画。思い出したけれどタイトルが分からない。やっと探し当てた。そのくらい観たい作品。実話に基づいているかは分からないが黒人のスパイク・リー監督が大戦中の黒人兵の処遇を描きたかったのかも知れない。始まりにいきなり驚かされる。そして時は第二次大戦さなかのイタリアへ。人種差別された黒人だけの実行部隊がナチスに占領されたセントアンナに突入し、一人の少年を救う。他の住民をナチスに殺された。数十年が経っても黒人兵は裏切り者のパルチザンの顔を忘れなかった。最前線に送られる黒人兵たちの屈辱と葛藤。痛いくらいに投げかけてくる映像に圧倒され感動せざるを得ない宝物の1枚です。時を経て奇跡が。何度観ても胸がすく作品です。
★★★★☆ スパイク・リーらしさに満ちた作品
この作品のキモにあるのは、戦争という非日常に駆り出された黒人たちが、異文化の中で束の間の自由に触れる、というところにあると思う。初めて人間として扱われた場所か戦場、しかも同じ国の人間からではなく外国人からという皮肉さが流石スパイク・リーだな、と。主人公は帰国後、勲章を貰いながらも独身を貫き、人と触れ合いを断ち、郵便職員として淡々と勤めていたのか?従軍中は国(白人)の露骨な差別や扱いに怒りを感じていた主人公は、兄弟(同じ黒人の仲間たち)の命と自らの死に場所を憎むべき敵に奪われた上に、命まで恵んでもらった事が一生の後悔になってしまったからではないでしょうか。唯一、生き残ってしまったという思いが強すぎたのでは。
作品の詳細
作品名:セントアンナの奇跡 |
原作名:Miracle at St. Anna |
監督:スパイク・リー |
脚本:ジェームズ・マクブライド |
公開:アメリカ 2008年9月26日、日本 2009年7月25日 |
上映時間:160分 |
制作国:アメリカ、イタリア |
製作費:4500万ドル |
興行収入:930万ドル |
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