命が失われようとも、愛は存在する
妻の病に目を背け現実逃避していた鉄道技師が、不慮の事故で出会った少年と家族のような交流を重ねることで次第に絆が芽生えていく姿を感動的に描いたヒューマン・ドラマ
ストーリー:鉄道技師のトム(ケヴィン・ベーコン)は、妻のメーガン(マーシャ・ゲイ・ハーデン)が末期の乳ガンに冒されている事実に正面から向き合うことができず、仕事に没頭することで気を紛らわせていた。そんなある日、トムの運転する列車が線路上に停車していた1台の車を轢いてしまう。その車には一組の母子が乗っていたが、息子は激突寸前に脱出するものの母親は轢死だった。原因は母親による無理心中と判明。やがてある日、トムのもとにディヴィ(マイルズ・ハイザー)が現れる。母を救いたかった彼は、トムに対して非常ブレーキを使わなかったことを激しく責めたてる。トムの判断が正しかったことを納得させると、今度はメーガンが孤児になってしまったディヴィを引き取りたいと言い始めるのだった・・・。
出演:ケヴィン・ベーコン、マーシャ・ゲイ・ハーデン、マイルズ・ハイザー、マリン・ヒンクル、ユージン・バード、ボニー・ルート、スティーヴ・イースティン、ローラ・セロン、マーゴ・マーティンデイル
★★★★★ センスのいい、愛おしさ溢れる作品です。
ストーリーは悲しいものですが観た後になぜだかとても勇気が出ます。末期がんの妻の言葉が心に沁み入ります。「死ぬことよりも今まで何をやれてきたのかと考えるのが怖くなる・・」音楽もとてもいいです。アコースティックなサントラが全体を温かく清らかに包んでいて暗い気持ちだけにはさせていないと思います。背景のインテリアも作り込み過ぎずさりげなく洗練されていて何回も観たくなるほど素敵です。ケーヴィン・ベーコン好演です。
★★★☆☆ 生と死を映し出し、新しい家族の誕生を描く
末期癌の妻ミーガン(マーシャ・ゲイ・ハーデン)とその夫トム(ケヴィン・ベーコン)。鉄道機関士のトムが、線路内に入ってきたある母と子供が乗った車を轢いてしまうシーンから物語は始まる。物語は複雑で、助かった少年ディヴィをトムとミーガンが児童養護施設から隠れながら世話をする展開に。最初は母を轢いたトムを許せないディヴィだったがトムの話を聞いていくうち母の自殺を受け入れていく。子供のいなかったトムとミーガンの間にも、少年の世話をするうち、子供を持てた実感と愛が芽生え、二人の関係も発展をみせる。違法に少年をかくまっていることが、ばれるかばれないかというサスペンス風な色合いも見せながら、温かい不思議な家族の愛が描かれる。クリント・イーストウッドの監督作品はわかりやすい映画展開が印象的で、物語を追っていきやすいというのが僕自身の感想。今作はその娘アリソン・イーストウッドの初監督作。父親同様、非常に親切で物語が理解しやすく、不思議な人間関係を描いた作品だけれどすんなり頭に入ってきました。生と死を映しながら、新しい家族の誕生を描いたこの作品は、とても心温まるストーリーでした。
作品の詳細
作品名:レールズ&タイズ |
原作名:Rails & Ties |
監督:アリソン・イーストウッド |
脚本:ミッキー・レビー |
公開:2007年10月26日 |
上映時間:101分 |
制作国:アメリカ |
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