『ピッチブラック』から5年後の設定で繰り広げられる壮大なギャラクシー・アドベンチャー!
ストーリー:賞金稼ぎに追われる宇宙のお尋ね者リディック(ヴィン・ディーゼル)は、自分の首に懸賞金を懸けた人物を追ってヘリオン第1惑星へ。彼はそこでエーテル状の生命体エレメンタル族の使者エアリオン(ジュディ・デンチ)が目当ての人物だと知る。彼女はリディックに対し、懸賞金の真の目的はリディックを呼び寄せることにあったと打ち明ける。この星は強大な侵略者ネクロモンガーの大艦隊による攻撃にさらされていて、エアリオンはリディックに星の救世主になるよう頼むが・・・。
出演:ヴィン・ディーゼル、ジュディ・デンチ、コルム・フィオール、タンディ・ニュートン、カール・アーバン、ライナス・ローチ、ニック・チンランド、アレクサ・ダヴァロス、キース・デヴィッド、クリスティナ・コックス
★★★★★ 壮大なSF年代記の幕開け
圧巻、の一言である。ここにあるのは紛れもなくSF映画の最新型にして集大成である。デヴィッド・トゥーヒーという当代随一のSF映画作家が、そのうちにある全てをかけて挑んだ力作。監督の内部にあるゆるぎない世界観が、それを思う存分発揮する機会に恵まれた事への幸福感と共に、約2時間一瞬たりとてテンションが下がることなく躍動する。まさにスタッフ、役者全員が「これを撮るために、これに出るために生まれてきた」と信じているに違いない。バロック調の、実際に組まれたネクロモンガーの船内の壮大なセットに、CG技術の粋を極めて作りあげられた星星の世界、さらには前作「ピッチブラック」から続く独特のカメラワークと編集があいまって、スタイリッシュかつ他に類を見ないほどSF心にあふれたSFだ。野球が本当に好きな漫画家の描く野球漫画がおもしろいように、SFを心から愛す監督以下スタッフの作る映画も、SF映画として最上の出来。「未来の神話を作る」というコンセプトのもと、集ったキャストは重厚にして斬新、とてもSFとは縁の無いようなジュディ・デンチやタンディ・ニュートンらに、カール・アーバンやアレクサ・ダヴァロスら新鋭も力のこもった演技が絡む。リディックはヴィン・ディーゼル、マッチョでタフな一匹狼そのままに低い声と太い二の腕で見るものをひきつけて離さない。極めつけは”ロード・マーシャル”役のコルム・フィオーレ。悪役顔の中にも思慮深そうな、どこか寂しさをたたえた表情の浮かぶ目が印象的。一瞬先も読めないストーリー展開と、唯一無二の大スケール宇宙。これぞ、これぞSF映画だ!と断言できる。
★★★★☆ なんでこうなるの?のオンパレード(笑)
しかし、『ピッチブラック』の続編がいきなり大宇宙大河物語に変貌したのだろう。前作の辺境地の惑星でのサスペンスホラーが一転、SF超大作に。まずこれに、なんでこうなるの!?でしょう。もっともリディックというキャラクターだけ同一要素で、一応前作から何人か続けて出るキャラクターがいることはいますが、たいしたつながりはないので、続編と意識せず単独作としてみてもお構いなし。 また作りが妙に古臭い。ビジュアルはともかく、舞台設定、雰囲気などなんとなく80年代の作り。いまどきの映画であんなオブジェのような宇宙船にお目にかかれるとは、目から鱗です(笑)。私は好きだなあ。好みの分かれるところでしょうが、あまり気負わずに見るとまあまあの面白さだとは思いますよ。
★★★☆☆ ピッチ・ブラックの方が面白いなんて・・・
期待していたのに残念だなあ。全体的に子供が見ても問題ない様に、間口を広げたような感のあるなあ・・・甘ったるい演出が駄目なんですよ。SF映画でコレやっちゃうと、途端にお子様向け映画になってシラけちゃう。ストーリーは全作よりスケールは大きくなっているが、”死んじゃうかも”と微塵も思わせない強すぎるリディックには、どんな展開でも緊迫感もない。今一個性の薄い敵キャラクター(ネクロモンガー)からも威圧感も感じない。宇宙船のデザインやネクロモンガー艦の内装デザインが見所かな・・・。
作品の詳細
作品名:リディック |
原作名:The Chronicles of Riddick |
監督:デヴィッド・トゥーヒー |
脚本:デヴィッド・トゥーヒー |
公開:アメリカ 2004年6月3日、日本 2004年8月7日 |
上映時間:120分 |
制作国:アメリカ |
製作費:1億500万ドル |
興行収入:1億1500万ドル |
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