新進気鋭のジェフ・レンフローとマーテン・トーソン監督コンビによる不条理系ナノテクノロジー・スリラー!
ストーリー:老朽化したアパートに暮らすコンピュータ・プログラマーの青年サイモン(ジェレミー・シスト)。ある日彼は、差出人不明の箱が部屋に置かれているのに気づく。中身を確認してみたところ、そこには何も入っていなかった。ところが、サイモンが何度捨てても、箱は次々と彼の部屋に置かれてゆくのだった。時を同じくして、他の住人が変死体で発見され、サイモンの不安と疑念は深まるばかり。そうこうするうち、今度は向かいに住む男までもが変死してしまう。その男のもとにも例の箱が届いていたことを知ったサイモンは、ついにこの不可解な死の原因を突き止めるのだが・・・。
出演:ジェレミー・シスト、デボラ・カーラ・アンガー、ウド・キア、ブルース・ペイン、ランス・ヘンリクセン、ユージン・バード、エミール・ホスティナ、セバスティアン・ナップ、コンスタンティン・フローレスク
★★★★★ 分かる気がする
自分なりの意見しか言えないが、商業主義の現代社会の闇の部分を風刺してるように見えた。洗脳や布教がメディアによって(意図的にも意図せずとも)行われてることを暗示しているように見えた。組織的に行われる情報の操作とそれを断片的にしか受け取ることができないという一個人の弱さを表してるように思えた。ナノテクはただの表現の一部としか思えなかった。結末を見るとメディアの洗脳から完全に解放されたければ人間の脳が無くなるしかないという皮肉にも受け取れる。また、暴走する情報にメディアの仕掛人ですらも犠牲者になってしまい結局誰も止められなくなる可能性を示唆してるように思えた。ただ、ストレートな楽しみとしての映画の要素が少ないから…こんな哲学どうだっていいんだよって感じでした。社会に対する警笛も大事だけど観る側は普通にハッピーエンドを望んでるんですよ…と思ってしまうのも業界に洗脳されてしまってるからなのか(*_*)
★★★★☆ ハイレベルなテクノスリラー
一度見れば確かにストーリー、謎解きなど、表面的な理解は得られる映画でしょう。そこだけで判断してしまうと、とても単純なスリラー映画に終わってしまうのですが、一歩下がってみてみると、後々いろんな事を考えてしまう映画だと思います。ラスト近くのデボラ・カーラ・アンガーさんの暗示的なカットと、ロボット(!?)の絶叫と、難解な終わりを示唆するようなものも多々あり、それは劇中にもたくさんあります。あまりにも作り手の感性がハイレベルなので、いまひとつこの作品の面白さ、怖さを理解するのは難しいかもしれませんが、シンプルな仮面の下に隠された世界をぜひ感じ取ってみて、鑑賞しなおしてみてください。また違った世界が必ず見れます。先進的なスリラーでしょう。あまりナノテクを意識しすぎないように。あくまで要素の一つです。
作品の詳細
作品名:1.0 ワン・ポイント・オー |
原作名:Paranoia 1.0 |
監督:ジェフ・レンフロー、マーテン・トーソン |
脚本:ジェフ・レンフロー、マーテン・トーソン |
公開:アイスランド 2005年1月21日 |
上映時間:92分 |
制作国:アメリカ、ルーマニア、アイスランド |
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