「エロス」と「タナトス―死―」をテーマに描く究極の愛。 クリムトと旅する、絢爛豪華なウィーン世紀末
ストーリー:1918年、グスタフ・クリムト(ジョン・マルコヴィッチ)は脳卒中で倒れ、病院に運ばれる。稀代の画家を見舞うのは弟子のエゴン・シーレ(ニコライ・キンスキー)だけ。混濁した意識の中、彼は自らの人生を回想していた。1900年、保守的なウィーンでクリムトの描く裸婦はスキャンダルとなったが、パリでは絶賛され・・・。
出演:ジョン・マルコヴィッチ、ニコライ・キンスキー、サフロン・バロウズ、ヴェロニカ・フェレ、スティーヴン・ディレイン、サンドラ・チェカレッリ、アグライア・スチュスコヴィッツ、エルンスト・ストッツナー、アネマリー・デュリンジャー
★★★★☆ 幻想的な不思議な映画。
不気味な映画です。世紀末のウィーンとパリ。戦争の影。政治家と金持ちと芸術家の享楽と退廃的な風潮。ジョン・マルコビッチ演じるクリムトが、現実と非現実の狭間を彷徨います。しょっちゅう現れる謎の秘書官が不気味でした。クリムトを愛し続けるミディ役のヴェレニカ・フェレとクリムトが愛してしまうカストロ夫人レアを演じるサフラン・バロウズが綺麗でした。
★★★☆☆ 予備知識がないと、ぼんやりとした印象に終始すると思います
オーストリアの画家、クリムトの物語。臨終を目前に病院のベッドの上で意識の混濁するクリムトの過去が、脳裏を駆け巡る走馬灯のように断片的、幻想的に回想され、耽美なクリムトの世界を巧く表しているように思います。また、19世紀末〜20世紀初頭のウィーン上流階級の生活もよくわかります。ただ、断片的、幻想的なため、理解できない部分も多く、クリムトや当時のウィーン・西欧美術にについてのある程度の知識があれば別でしょうが、そうでなければ、ぼんやりと鑑賞するにとどまるのではないでしょうか。
作品の詳細
作品名:クリムト |
原作名:Klimt |
監督:ラウル・ルイス |
脚本:ラウル・ルイス |
公開:オーストリア 2006年3月3日、日本 2006年10月28日 |
上映時間:27分 |
制作国:イギリス、フランス、ドイツ、オーストリア |
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