皆、狂うほどに餓えている
大戦間期、若き英国人記者が目撃したソビエト連邦の“偽りの繁栄”、歴史の闇を照らし出す、衝撃の実話!
ストーリー:1933年、ヒトラーに取材した経験を持つ若き英国人記者ガレス・ジョーンズ(ジェームズ・ノートン)には、大いなる疑問があった。世界恐慌の嵐が吹き荒れるなか、なぜスターリンが統治するソビエト連邦だけが繁栄しているのか。その謎を解くために単身モスクワを訪れたジョーンズは、外国人記者を監視する当局の目をかいくぐり、すべての答えが隠されているウクライナ行きの汽車に乗り込む。やがて凍てつくウクライナの地を踏んだジョーンズが目の当たりにしたのは、想像を絶する悪夢のような光景だった・・・。
出演:ジェームズ・ノートン、ヴァネッサ・カービー、ピーター・サースガード、ケネス・クラナム、ジョゼフ・マウル、ケリン・ジョーンズ、ミハリーナ・オルシャンスカ、クシシュトフ・ピチェンスキ、ベアタ・ポズニアク
★★★★★ 独裁者スターリンの悪逆非道振りが分かります
この映画を通して独裁者スターリンがどれ程酷かったのかが分かります。少し西側のプロパガンダ映画の様な気もしますが、観て損の無い作品だと思います。人民を飢餓に追い込んだ罪は重い!見捨てられた地方の人間がどれだけ絶望的な暮らしをしていたのかが映像で理解出来ました。赤ん坊を物のように捨てるシーンや人肉を食べるシーンはそれを象徴しています。暗い映画なので苦手な方は注意して下さい。憂鬱な気分になるかもしれません。
★★★★★ ジャーナリスト魂を感じる
ソ連はそのプロパガンダで英国の文学者バーナード・ショーなど多くの知識人を味方に付けていたが、その実態を命がけで暴いたジャーナリストがいたことをこの作品で初めて知った。主人公の英国人ジャーナリスト、ガレス・ジョーンズは「世界中が世界恐慌に覆われた状況の中で、ソ連だけがなぜ繁栄を謳歌しているのか?」という疑問に答えを見出すために「穀物の宝庫」といわれたウクライナに潜入する。そこで見たのは想像を絶した飢餓に苦しむ農民たちだった。外貨獲得のために全作物を国家に搾取されていたのだ。ジョーンズは当局に脅しをかけられながら帰国するも、その内容を発表した。最後はソ連当局に暗殺されてしまったようだが、真面目に真実を突き止めようとする姿には感動する。
★★★★☆ 特定の政治体制の怖さが伝わります。
観て損はないのでお勧めします。気になった点は飢餓状況の描写の甘さくらいですが、当時の資料や写真を検索してみて下さい。某大統領選挙の後、この映画を強く身近に感ずるようになりました。もし、世界規模で人々の望んだものとは正反対の方向・体制に向かいつつある時、どうやってそれを止める事が出来るのだろう? 映画に出てくるようなジャーナリストはいるでしょうか 。某国の憲法にはそれらを止める権利が明確に記されています。しかし、その権利を守ろうとしていた方は不可思議な選挙結果で落選してしまいました、映画の世界は遠い過去のものではありませんよ・・・。
★★★☆☆ 真実は常に権力と報道によって捻じ曲げられる
スターリンの暴挙により少なくとも700万人を餓死させた、ホロコーストと並ぶ悲劇、人工的大飢饉ウクライナ虐殺「ホロドモール」という地獄の世界を取材した記者の話。現代の混乱にも通じる話で、真実は常に権力と報道によって捻じ曲げられます。世界中が中国マネーにより侵食される中で、アメリカや日本の報道機関やIT企業を始めとする言論封殺やポリティカル・コレクトネス蔓延による危機もかなり危うい状態が形成されつつあります。もう一度、独裁、共産化の恐ろしさを問い直したい映画。
作品の詳細
作品名:赤い闇 スターリンの冷たい大地で |
原作名:Mr. Jones |
監督:アグニェシュカ・ホランド |
脚本:アンドレア・チャルーパ |
公開:アメリカ 2019年10月25日、日本 2020年8月14日 |
上映時間:118分 |
制作国:イギリス、ウクライナ、ポーランド |
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