ハワード・ホークスプロデュースによるSFホラーの古典
ストーリー:北極に謎の飛行物体が墜落した! 現場に赴いた科学研究所の研究者と軍人たちが目にしたものは氷に埋もれた巨大な円盤だった。一行は氷の中に「物体」を発見し、研究所に持ち帰る。しかし急激に進化した「物体」は研究所の飼い犬を殺し、逃走。やがて研究員たちを血祭りにあげていく。逃げ場のなく助けもない北極を舞台に人類と「物体」の死闘が始まる!
キャスト:ケネス・トビー、マーガレット・シェリダン、ロバート・コーンスウェイト、ダグラス・スペンサー、ジェームス・R・ヤング、デウェイ・マーチン、ロバート・ニコルズ、ウィリアム・セルフ、ジェームズ・アーネス
★★★★★ SFホラーの源流を感じさせる作品
SFホラーの源流を感じさせる作品です。所々、ジョンカーペンターの遊星からの物体Xに影響?したと思われるシーンがあります。
★★★★★ SF古典の味
既発売版は何度も鑑賞していましたが、日本語吹き替えとリマスターに魅かれて直ちに購入!懐かしい作品が吹き替えの妙味で新鮮な作品に甦りました。カーペンター版も好きですが、古き良き時代の雰囲気としては・・・こちらが◎かな。
★★★★★ 古典SFモンスター映画の最高峰!
未知の発見された物体。ブリザードで閉ざされた基地。暖房が止まり、迫り来る怪物。 最後までサスペンスタッチの途切れない物語の展開です。 現代の新しいのSF映画には絶対ない、怖さ、味わい、価値観が感じらると思います。
★★★★☆ 名匠から名匠に影響を与えた作品
ジョン・W・キャンベル・Jr.のSF小説の映画化作品。内容から言えば、2度目の映画化作品であるジョン・カーペンター監督の「遊星からの物体X」の方が近いが、何しろ1951年公開の作品である。SFXもまだまだ未熟で、他の動物の身体を乗っ取っていくという表現を実現出来なかったのだろう。原作では舞台は南極だが、本作では北極が舞台になっている。アラスカの基地が使命を帯びて北極に落下物を調べに行く。落下物は氷に埋まっているが、その輪郭の上に隊員たちが並んで落下物の大きさを調べる事で、観客にその巨大さを伝える手法が面白い。監督はクリスチャン・ナイビーとなっているが、実質的にはプロデューサーとしてクレジットされているハワード・ホークス監督が大半の部分を演出したらしい。原作には出ていなかった女性隊員を出してロマンス色を出す辺り、いかにもホークス監督っぽい。そういえば、「遊星からの物体X」の前日譚として製作された「遊星からの物体X/ファースト・コンタクト」は主人公が女性だったな。物体Xの見た目はフランケンシュタインの怪物風(というかそのまま)で、今観ると怖くも何ともないのだが、当時の人にはショッキングだったのだろう、多分。物体Xに人が殺されたというシーンは、死体が天井から吊るされているという台詞だけで処理される。今ならここを見せ場に持ってくるのだろうが、当時としてはこれが限界だったのか。ヘイズ・コードが現役バリバリだった時代だもんな。雪の中の基地という閉鎖空間で、閉じ込められた人々に迫り来るモンスター。このサスペンス描写は一流である。さすがハワード・ホークス監督。映像的に見劣りがしても面白い。なお、「遊星からの物体X」を製作したジョン・カーペンター監督は本作の大ファンで、彼を一躍人気監督にした「ハロウィン」の作中にも映像が出てくる。
★★★☆☆ 倫理観を学ぶ
1951年というと、終戦後6年しか経っていません。その時代にこういうSF映画を作ろうとしたこと自体が素晴らしいと思います。映画を観て思うのが、まず時代による倫理観の差ですね。犬の死体は出てくるのですが、人の死体は全く出てきません。「調査隊員2人が喉を切られて死んだ」事実はセリフで表現されます。いわゆる「ナレ死」です(笑)。したがって、現代映画と比べると必然的に俳優のセリフが非常に多くなります。「the thing」の切り取られた腕が動くシーンや小さな植物が心臓のように脈打つシーンなど、なかなかの撮影技術を感じる場面もあるので、技術的な古くささはそれほど酷くは感じません。201cmのジェームス・アーネスが「the thing」役で頑張ってますし、何よりもマーガレット・シェリダンが実に美しい。彼女の若い頃を見られただけで、中古DVDを買った価値があったと実感しています(笑)。
★☆☆☆☆ つまらない
この作品はジョン・カーペンターが子供のころに見た映画で自らリメイクされたほどですが、はっきり言ってカーペンターの「遊星よりの物体X」の方が100倍面白いです。ラストの展開なんてロジャー・コーマンの映画よりひどい。この映画を面白くしたジョン・カーペンターの想像力にはいつもど肝を抜かされます。
作品の詳細
作品名:遊星よりの物体X |
原作名:The Thing from Another World |
監督:クリスティアン・ナイビイ |
脚本:チャールズ・レデラー |
原作:ジョン・W・キャンベル『影が行く』 |
公開:アメリカ 1951年4月6日、日本 1952年5月1日 |
上映時間:87分 |
制作国:アメリカ |
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